極東連邦大学で「FEFU-TOKAI Workshop」を開催しました

2019年03月05日

東海大学ではロシア・ウラジオストクの極東連邦大学(FEFU)で3月2日に、両大学の関係者や学生らを対象にライフケア分野の研究に関する「FEFU-TOKAI Workshop」を開催しました。本学とFEFUは1989年から30年にわたって文化・スポーツ交流や語学教育、学生の相互交流を展開しており、両大学の学生間のみならず、ロシア極東地域と日本における相互理解の促進に向けて連携してきました。2017年4月にはライフイノベーション分野に関する共同研究と人材育成に関する覚書を締結。また文部科学省の平成29年度「大学の世界展開力強化事業」の採択を受けて本学が展開している「ライフケア分野における日露ブリッジ人材育成」でも主たる連携大学として協力しています。

今回のワークショップは覚書に基づき、世界展開力強化事業の一環として開いたものです。同事業の連携先であるロシア側の5大学の関係者のほか、極東連邦大生物医学部の学生・留学生、昨年、本事業で東海大学に海外研修プログラムで留学していた学生、同事業に基づいて同大に派遣されている本学の学生(中期派遣プログラム)ら約30名が参加しました。最初に情報理工学部の黒田輝学部長が、「Biomedical Engineering Research in Tokai University」と題して講義し、黒田学部長自身が本学の医学部、工学部と協力して進めている研究の一端を紹介しました。本学におけるバイオメディカル研究の概要と健康状態や病態を画像診断するX線CTやPet法、MRIの特徴について説明したうえで、生体内の詳細な温度分布を調べる技術や、脳せき髄液の流れや肝臓の様子を自然状態のままで観察し、病態の判断や治療効果の確認に生かす研究について解説しました。

続いて極東連邦大生物医学部のイゴール・ブルコヴァトスキー教授が「New approaches for glioblastoma treatment: stem cells therapy」と題して、脳内で発生し極めて進行が速いがんの一種である膠芽腫の新しい治療法に関する研究を紹介。がんの原因となる細胞を特定し、遺伝子治療によって患者の生存期間を伸ばす研究について語りました。

講義終了後には、黒田学部長と学生によるディスカッションも実施。学生たちは、MRIの可能性やAi技術が今後の医療や画像診断技術に与える影響などについて活発に質問しました。参加した学生たちは、「さまざまな画像診断機器のメカニズムをわかりやすく学べただけでなく、サイエンスと医学のコラボレーションによる研究が進んでいることを知り、とても有意義でした」「よりよい医療を実現するためには、医療従事者と工学や情報処理などの技術者・研究者が協力しなければならないことを実感しました」「これまで一般的ながんについては学んだことがありましたが、新しいタイプのがんの概要と、臨床と研究の両方向から進められている治療法確立に向けた努力に触れることができたのが有意義でした」といった感想が聞かれました。

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