男子柔道部に所属する岡田綾太朗選手(体育学部4年次生)の大相撲・高田川部屋への入門がこのほど決まり、10月16日に湘南キャンパス17号館ネクサスホールで記者会見を開きました。岡田選手は島根県出身で、育英高校(兵庫県)から2021年に本学男子柔道部に入部しました。100kg超級の選手として活躍し、22年の東京学生体重別選手権大会では3位に入りました。
会見には岡田選手のほか、高田川部屋の高田川勝巳親方や男子柔道部の上水研一朗監督(体育学部教授)、入門のきっかけをつくった五輪メダリストのウルフアロン選手(体育学部17年度卒・パーク24)が登壇。約40名のメディア関係者を前に、上水監督は、「柔道部だけでなく、東海大学の卒業生としても初めての力士になるので、彼からその思いを聞いたときには少し不安もありました。ただ、岡田選手は柔道家としては体が大きい分、技の手数が出せずに判定による反則負けが多かったものの、前に行く推進力や力強さはチームトップクラスであり、白黒をはっきりつける相撲界ならば持ち味を発揮できるはず。高田川親方の思いに応え、多くの人から応援してもらえる力士に成長してほしい」と期待を語りました。高田川親方は「私も幼いころは柔道に励んでおり、当時から東海大柔道部は憧れの存在でした。角界に入るからには、東海大や部の名前を汚さぬ活躍をしてほしい。私自身も名門・東海大柔道部から一選手を預かるという覚悟を持って、ともに精進していきます」と力強く語りました。
ウルフ選手は入門へのきっかけを紹介し、「岡田選手は私のYoutubeチャンネルで何度か一緒に撮影しており、その中でかねてから親交のあった高田川部屋に出稽古に行ったことが今回の入門につながりました。彼はこれまで柔道一筋で戦ってきた選手。入門してからは慣れないことばかりだと思いますが、勝負の世界で戦っていく以上、楽な日はありません。まっすぐに相撲に向き合い、自分の思いや考えを大切にしながら稽古に励んでほしい」とエールを送りました。3人からの激励を受けた岡田選手は、「力強い立ち合いからの押し相撲に磨きをかけたい。親方のように強く、ウルフ先輩のように人気と実力を兼ね備えた力士を目指します。柔道では結果を残せず、上水監督をはじめお世話になった方々に恩返しができませんでしたが、関取になって活躍して感謝を伝えたい」と目標を語りました。岡田選手は今後、日本相撲協会による新弟子検査を受け、11月の九州場所で前相撲をとり、1月の初場所で初土俵を踏む予定になっています。
なお、会見前には岡田選手、高田川親方、上水監督、スポーツプロモーションセンターの陸川章所長(体育学部教授)が梶井龍太郎学長代理らを表敬訪問。梶井学長代理は、「柔道とは異なる難しさやプレッシャーもあると思いますが、東海大卒業生として立派な力士になることを期待しています」とメッセージを送りました。