「サラマンカ大学留学生との集い」を実施しました

語学教育センターでスペイン語を担当している教員らが5月18日に、「サラマンカ大学留学生との集い―日本への道のりと日本での勉強・生活―」(協力:日本サラマンカ大学友の会)をオンラインで実施しました。新型コロナウイルス感染症の影響で2年にわたり停止していた留学生の受け入れ再開を機に、本センターのシプリアン・サンティアゴ准教授と結城健太郎准教授、サラマンカ大学教員の久保賢子氏が中心になって企画したものです。今年4月から湘南校舎で学んでいる同大学からの留学生3名が、母校の学生に学びの日々を紹介しました。

スペイン北西部の都市、サラマンカにあるサラマンカ大学は、13世紀初頭に設立されたヨーロッパ最古の大学の1つです。外国人向けのスペイン語教育では約100年の歴史を有し、スペインで初めて日本研究による学位取得を可能にしました。本学とは相互の留学生受け入れに関する協定を締結しており、同大学で日本学や東アジア学、アジア言語文化学などを専攻して日本について研究している学生と大学院生が、日本語のレベルアップや日本語教師を目指して本学で学んでいます。

当日はシプリアン准教授らのあいさつに続き、3名の留学生が本センターのカリキュラムや学習環境、授業の様子、日々の生活について紹介。留学を目指す学生からは、来日までの準備や現在の日本の状況などについて質問が出され、活発な質疑応答が交わされました。

サラマンカ大学の卒業生でもあるシプリアン准教授は、「1年という短い期間ではありますが、留学生には日本語力を向上させるとともに、多くの経験を通して日本や日本人の真の姿を知ってほしいと願っています。両国には、伝統や文化、習慣、ものの考え方、教育といったさまざまな違いがありますが、大切なのは心を開いて違いを正しく理解することであり、それが双方に豊かさをもたらすと考えます。スペインにおける日本研究の歴史は、イギリスやフランス、ドイツ、スカンジナビア諸国などに比べて浅いのですが、これは、現代のスペインの若者が日本の研究者として母国でパイオニアになるチャンスを有しているともいえます。現在、留学している学生たちは、日本の大学で日本について学び、その成果を未来の世代に伝えていく使命を持っています。留学生は、そうした責任と重要性をしっかりと意識して勉学に励んでくれると期待しています」と話していました。