「イノベーション・ジャパン2017」に出展しました

産官学連携センターでは8月31日と9月1日に東京ビッグサイトで開催された「イノベーション・ジャパン2017 ~大学見本市&ビジネスマッチング~」(主催:国立研究開発法人科学技術振興機構、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)に研究シーズを出展しました。大学と企業(産業界)のマッチング推進を目的として毎年開かれているイベントで、全国から500を超える大学や企業らが参加。本学からは、大型共同研究に向けた組織としての取り組みを紹介する「組織展示ブース」にマイクロ・ナノ研究開発センターが、「シーズ展示ブース」には、岩岡道夫教授(理学部化学科)と黒田輝教授(情報理工学部情報科学科)、岩森暁教授(工学部機械工学科)が出展しました。

マイクロ・ナノ研究開発センターでは喜多理王教授(理学部物理学科)が中心となって、「機能性高分子超薄膜の開発と応用技術の市場展開」をテーマに出展。同センターで開発した浮遊細胞をライブセルイメージングするための新技術、マイクロニードル型センサ、貼るセンサなどを紹介しました。また、31日には槌谷和義教授(工学部精密工学科)がプレゼンテーションを行い、理学部、工学部、医学部の研究者らが協働する同センターの概要や、高分子超薄膜の特性を利用した次世代医療技術の研究成果について説明。本学の「TIARA」(Technological Innovative and Revolutionary Action)プログラムによる「組織」対「組織」での研究開発への取り組みもアピールしました。

岩岡教授は、「セレノペプチド創薬―持効型セレノインスリンの合成」をテーマに、開発したセレノシステイン誘導体の合成技術やサンプルを出展。効果が持続して患者の負担軽減につながる糖尿病のインスリン治療薬などについて説明しました。黒田教授は、「MRIによるヒト体内における温度分布・体液運動分布の可視化システム」と題し、温熱治療時の体温のモニタリングや水頭症などの脳外領域における手術支援への活用が期待される、体温や体液の運動を可視化する技術について紹介しました。また、「検知膜に有機・無機ナノ材料を利用したナノセンシング技術」について出展した岩森教授は、特定の方法で作成した金属酸化物ナノ粒子の薄膜や有機フッ素の薄膜を利用した、揮発性有機化合物(VOC)や酸化性活性種などの気体の検知技術を紹介。31日にはショートプレゼンテーションも行いました。各ブースやプレゼンテーション会場には多くの研究者らが訪れ、共同研究や製品化の可能性などについて熱心に意見を交換していました。

産官学連携センターの山口滋所長は、「研究開発に組織的に取り組むことで、研究を研究に終わらせず、いち早く人々のQOL(生活の質)の向上に役立てたい。そのためには、本学の研究者による画期的な研究成果を広くアピールすることが大切だと考えています。今回の出展を機に、企業や行政とのコラボレーションによる研究開発がさらに進むことを期待しています」と話していました。

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