「2018年度東海大学情報技術センター研究・開発報告会」を開催しました

2019年03月22日


情報技術センター(TRIC)では3月16日に高輪キャンパスで、「2018年度東海大学情報技術センター研究・開発報告会」を開催しました。TRICは、大学での研究成果を総合的にとらえ、その高度利用により広く社会に貢献することを目的に 1974 年に設立し、今年で 45 周年を迎えます。長年、代々木キャンパスで活動してきましたが、施設の老朽化に伴い、昨年9月に研究部門を湘南キャンパスC館に、今年1月に事務・技術開発部門を高輪キャンパス3号館に移転し、新たな体制で研究・開発業務を開始しました。また、熊本地震で甚大な被害を受けた宇宙情報技術センター(TSIC)は復旧が進み、昨年8月に新たな受信アンテナを設置。湘南キャンパス19号館受信施設との2局体制による衛星データ受信もスタートしています。報告会は、TRICおよびTRICと協力関係にある各機関との共同研究・開発の過去1年間の成果を広く社会に発信する目的で毎年開催しているものです。当日は教員や学生、研究者ら約84名が参加しました。

はじめに、3月9日に亡くなったTRIC元次長でTSIC元センター長の下田陽久客員教授を偲んで黙祷しました。続いてTRICの長幸平所長が開催のあいさつに立ち、東海大学チャレンジセンター「ライトパワープロジェクト」ソーラーカーチームの木村英樹総監督(工学部教授・大学運営本部副本部長)が「ソーラーカーレースに挑む東海大学の総合力」と題して特別講演。企業と共同開発した太陽電池や車体のカーボン、ラジアルタイヤなどを紹介し、「TRICからひまわり8号の衛星データをリアルタイムで提供してもらうことで、高精細な雲の位置、日射量などの情報を得ることができ、レースに生かしています」と語りました。

その後は、TRICの研究者のほか、宇宙航空研究開発機構JAXAや国土地理院等の研究者らが、コンピュータ筆跡鑑定や航空事故における気象解析、災害に備えた地理空間情報の提供など12テーマについて報告。「グローカルモニタリングの国際展開」をテーマに報告した長所長は、「災害時は音声通話が集中することで電話での通信は70~90%が制限されますが、パケット通信の制約は0~30%程度です」と語り、情報理工学部の内田理教授らの研究グループで開発してきた「Twitter」を利用した災害情報共有アプリケーション「DITS」と、その投稿を地図上に表示するアプリ「DIMS」を紹介。「今後は衛星画像とも統合し、グローカルモニタリングの国際展開を図っていきたい」と展望を語りました。最後に登壇したTRIC元所長の坂田俊文名誉教授は「情報技術センターの設立経緯と今後への期待」について語り、「TRICやその活動に関心を持って集まっている皆さんが話し合い、チャレンジしたり、協力したりする場にしてほしい。ぜひ、さまざまなことに挑戦していく気持ちを持ってください」とエールを送りました。

なお、研究テーマと講演者は以下のとおりです。
はじめに:開催あいさつ 長幸平所長(TRIC、情報理工学部教授)
特別講演:「ソーラーカーレ―スに挑む東海大学の総合力」 木村英樹教授(工学部・大学運営本部副本部長)

研究系活動報告:
「グローカルモニタリングの国際展開」
長幸平所長
「地上用マイクロ波放射計による海氷観測実験とAMSR3の次を見据えた次世代マイクロ波放射計の開発」
前田崇氏 (JAXA)、直木和弘氏(TRIC)
「しきさい衛星SGLIセンサーを用いた雲解析アルゴリズムの開発と初期解析結果」
中島孝教授 (TRIC、情報理工学部)
「コンピュータ筆跡鑑定に関する研究-記号に筆跡個性は存在する?-」
福江潔也教授(TRIC、情報理工学部)
「航空事故における気象解析」
新井直樹教授(TRIC、工学部航空宇宙学科航空操縦学専攻)
「Image inpaintingによる大部分が欠損した画像の修復」
  高橋智博助教(TRIC、情報理工学部)

開発系活動報告:
「近年における捜査機関への防犯・監視ビデオ鮮明化処理技術移転」
佐藤康党氏(TRIC)、中山啓氏(警視庁)
「秦帝国の東門と秦山島遺跡の調査」
鶴間和幸教授(学習院大学)

共同研究等:
「災害に備えた地理空間情報の提供」
沼田佳典氏(国土地理院)
「RESTECの新しいリモートセンシング研修」
山本彩氏(RESTEC)
「8K超高精細映像モジュール」
田中靖人氏(株式会社テクノマセマティカル)
「情報技術センターの設立経緯と今後への期待」
坂田俊文名誉教授(TRIC元所長)

おわりに:全体講評、ディスカッション

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