産×学連携〈クリーンテック〉技術展に出展しました

研究推進部では、11月19日に名古屋市西区のなごのキャンパスで開催された「産×学連携〈クリーンテック技術展〉に出展しました。この催しは、再生可能エネルギーの利活用や二酸化炭素の削減・処理、水の浄化技術といった持続可能な循環社会の実現に寄与する企業・研究機関の技術を一堂に集め、企業間・産学連携の促進につなげることを目的に名古屋市商工会議所が開いたものです。本学からは総合科学技術研究所が展開している学際型研究ユニット「メソ領域における『流れ』の見える化による革新的エネルギー変換・伝達技術の創出」の活動について、同研究所所長で、ユニットのとりまとめ役を務めている岩森暁教授(産官学連携センター所長、工学部機械工学科)と産官学連携センターの職員が紹介しました。

この研究ユニットは、本学の研究者が有する独自の「可視化技術」(例:機械部品等の内部の微細空間で生じるマイクロオーダーの潤滑油の流れを可視化できる「フォトクロミズム」)と「シミュレーション技術」(空気と油など2種類の物質が混ざり合う空間での物質の挙動をシミュレーションする「混相流技術」)に摩擦制御や流体潤滑技術、熱音響技術といった先端研究を融合させるとともに、企業とコンソーシアムを結成して社会のニーズを見据えた独創的な技術の開発や高度な専門知識や技能を有する次世代を担う若手人材の育成を目指しています。プロジェクトには現在、工学部の教員6名のほか、経営学や知的財産を専門とする政治経済学部、法学部の教員も参加しています。展示会では岩森教授らが来場者に、ユニットの全体像やこれまでの成果を紹介。企業や研究機関で抱えている課題の解決に向けた協力の依頼やユニットを構成している中核技術の特徴などについて多くの質問が寄せられました。

岩森所長は、「研究ユニットは昨年の結成から1年ほどが経ちましたが、すでにベンチャー企業が立ち上がり、一部の技術では商品化にむけた準備が進むなど大きな成果が出ています。企業とのマッチングにおいては、企業が抱えるニーズに応える形でなければ共同研究まで発展することは難しいのが現実です。そのためには、日常的に企業とコミュニケーションを取る環境を作る必要があり、今回のコンソーシアム型研究ユニットも、産学連携の新しい形の一つになると考えています。今後もこのプロジェクトの活動をさらに活性化させ、産学連携のモデルケースをつくっていきたい」と話しています。

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