第2回東海大学「農・食・健」QOLセミナーを開催しました

東海大学では、9月28日に静岡県静岡市にある海洋科学博物館で第2回東海大学「農・食・健」QOLセミナー(協賛:静岡商工会議所・新産業開発振興機構、静岡市清水産業・情報プラザ、一般財団法人アグリオープンイノベーション機構 後援:静岡県、静岡市)を開催しました。水産業や農業、食品加工関連業、健康産業に携わる企業や自治体の担当者に本学の研究成果を紹介し、社会実装を見据えた共同研究などに向けてマッチングを図ることを目的としたものです。今回は、「『食と健康について』―東海大学海洋学部・農学部・健康学部シーズから―」と題して、本学の教員4名が研究成果や知見を紹介。約100名が参加しました。

はじめに川上哲太朗副学長(海洋学部長)が、「本学は、人々のすべての営みの質をQOL(Quality Of Life)と考え、全学を挙げてその向上に資するための研究や教育に取り組んでいます。食と健康はQOL向上のための大きなファクターです。本セミナーが人材の交流や情報共有、連携の機会になることを願っています」とあいさつしました。

講演では、海洋学部水産学科食品科学専攻の齋藤寛教授が「おいしい海苔の研究」をテーマに、海苔の生産方法や成分・品質とその評価方法、健康との関連などを紹介。続いて同専攻の平塚聖一教授が「魚のにおい」と題して、赤身魚の臭みの発生メカニズムや抑制法について説明しました。休憩をはさんで、農学部応用植物科学科の村田達郎教授(総合農学研究所長)が「健康を支えるイモ類の魅力を探る」をテーマに、サツマイモやヤーコンに含まれる成分や食品機能性について解説。最後に健康学部健康マネジメント学科の森真理准教授が、「湘南キャンパスからKENKOを発信~科学的根拠に基づく商品開発による食環境の改善を目指して~」と題して、カロリーや塩分などを控えた弁当を毎日1回食べ続けて健康状態の変化を調査する「学長弁当プロジェクト」について紹介しました。各テーマについて活発な質疑応答が行われ、全講演終了後に実施したポスターセッションでも、研究の詳細や今後の展開などについて意見を交わす姿が見られました。

セミナー後の情報交換会では、静岡県の難波喬司副知事が、「県が最も重視している『農』『食』『健』に関するセミナーを開催していただき感謝します。業種や組織をこえた協力関係はもちろん、研究とビジネスのマッチング、産学官の連携は非常に大切であると考えています。今後も、静岡県の中核的な教育・研究機関である東海大学との連携をさらに深めていきたい」とあいさつ。続いて山田清志学長が協賛・後援団体や参加者への謝辞を述べ、「皆さまからいただいたご意見を教育や研究に生かし、QOL向上に役立てたいと思います」と語りました。

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