健康科学部の学生が熊本県南阿蘇村の福祉施設でボランティア活動に取り組んでいます

2016年08月31日

健康科学部の学生と大学院健康科学研究科の大学院生14名が、8月7日から9月17日までの間、熊本地震で被災した熊本県南阿蘇村にある福祉施設でボランティア活動に取り組んでいます。学生たちは活動先の有料老人ホームに宿泊し、各自が可能な範囲で数人ずつ交代しながらボランティアに参加。ソーメン流しや夏祭りを企画・開催するなど、施設利用者のレクリエーションを中心にサポートしています。

南阿蘇村でグループホームや住宅型有料老人ホーム、デイサービスなどを運営している株式会社南阿蘇ケアサービスでは、職員自身も被災して生活の立て直しが必要だったり、阿蘇大橋の崩落のため通勤時間がこれまでの2倍になるなど、職員態勢が不安定になっていました。こうした中、介護者のサポートなどを行っているNPO法人「となりのかいご」では、福祉や介護に関する専門職の現地への派遣を呼びかける活動を開始。看護・福祉分野の専門職を育成する機関として、被災した阿蘇校舎の周辺地域でどのような支援ができるかを模索していた本学部ではこの活動に協力することを決定し、社会福祉学科の教員が中心となって学生にボランティアへの参加を呼びかけました。8月3日には事前学習を実施。社会福祉学科で介護コースを選択している4年次生が講師となって認知症の人への接し方などについての勉強会を行い、ボランティアに臨みました。

「東日本大震災でのボランティアの経験と本学科での学びを生かし、施設のスタッフや利用者の役に立ちたいと思った」と参加理由を語るのは、社会福祉学科4年次生で介護コースを選択している長谷川舜太さん。初日から8月19日まで滞在し、イベントの企画などに携わりました。「ソーメン流しは、利用者の安全や体調に配慮しながら運営しました。22日に開催した夏祭りの準備については後任の学生にしっかりとバトンをつなぎ、『大成功だった』との報告を受けました。施設では、日常のケアはもちろん、利用者に楽しく過ごしてもらうことも大切だと学びました。この体験を介護の仕事に就いてからも生かしたい」と話していました。また、看護学科3年次生の勝又美幸さんは17日から20日まで参加。「夏祭りの準備のほか、利用者宅の家具の配置替えやがれきの撤去も手伝いました。はじめてのボランティアでしたが、看護師を目指す者として、一人ひとりの思いを尊重することの大切さにあらためて気づきました」と振り返っていました。

指導している社会福祉学科の妻鹿ふみ子教授は、「施設では日常のケアに追われ、利用者のレクリエーション活動を実施したくてもできない状況だったと聞いています。学生たちが利用者に楽しんでもらうためのイベントを行うことで、スタッフの心の負担を軽減することにも役立っているのではないかと思います」と本活動の意義を説明。「南阿蘇村は豊かな自然に囲まれていますが、過疎化と高齢化が進む地域。学生たちはそうした村の福祉や医療の現状を実地で学ぶとともに、災害弱者に対するケアやサービスがどうあるべきかを体験的に学んでくれていると思います」と期待を話しています。

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