健康科学部社会福祉学科の教員が臨床心理士会の研修会で講演しました

2016年12月05日

11月27日に伊勢原キャンパスで開催された神奈川県臨床心理士会の「平成28年度第1回福祉分野(高齢者支援)研修会」に、健康科学部社会福祉学科の教員が講師として参加しました。この研修会は、高齢化社会が急速に進む中、臨床心理士が地域や施設でどのように高齢者を支援していくべきかを考えようと、同会の会員でもある本学科の谷口幸一教授らが中心となって企画・実施したものです。当日は、「高齢者の生活支援・ケアにおける臨床心理士の役割」をテーマに、介護学や看護学、精神医学のほか、高齢期の発達・社会・臨床心理学など幅広い分野の専門家による講演やシンポジウムが行われ、本学科からは、谷口教授のほか、渡辺俊之教授と渡邊祐紀講師が登壇。県内の臨床心理士ら約40名が聴講しました。

はじめに、同会の代表理事でお茶の水女子大学基幹研究院の青木紀久代准教授が、「さまざまな視点から、高齢者支援のために臨床心理士が果たすべき役割について考えたいと思います」とあいさつしました。谷口教授は第1部で、「高齢者が支援を必要とする生活背景」と題して講演。高齢化社会の実情や課題について説明し、「厚生労働省が推進している地域包括ケアシステムの中で、臨床心理士と新たに国家資格となる公認心理師が、どのように保健、医療、福祉分野の専門職と連携して高齢者を支援していくかを真剣に考えなくてはならない」と語りました。

第2部のシンポジウムは、「要支援・要介護高齢者のケアにおける臨床心理士に期待される役割」をテーマに行われ、渡辺教授と渡邊講師がシンポジストとして登壇しました。医師でもある渡辺教授は「臨床心理士にも医学的知識が必要」と語り、認知症の発症メカニズムについて説明。臨床心理士に期待する課題として、記憶障害・認知機能の評価や回想法による治療、家族との協働ケア、死別した配偶者への心のケアなどを挙げました。また渡邊講師は、高齢者施設で働く介護スタッフのシフトや健康管理などについて、施設運営者の立場から解説し、臨床心理士による介護職者のメンタルヘルスに関する支援の必要性を訴えました。終了後には活発な質疑応答や意見交換が行われました。

なお、当日の講演者とテーマは以下のとおりです。第1部 講義
1「高齢者が支援を必要とする生活背景」
 谷口幸一教授(東海大学健康科学部社会福祉学科)
2「高齢期の心理社会的課題~社会老年学(ジェロントロジー)の視点から~」
  安藤孝敏教授(横浜国立大学教育人間科学部人間文化課程)
第2部 シンポジウム 
テーマ「要支援・要介護高齢者のケアにおける臨床心理士に期待される役割」
司会:青木紀久代准教授(お茶の水女子大学基幹研究院)
   谷口幸一教授(東海大学健康科学部社会福祉学科)
シンポジスト
   「介護福祉学の立場から」
    峯尾武巳教授(神奈川県立保健福祉大学保健福祉学部社会福祉学科)
   「看護と福祉の立場から」
    渡邊祐紀講師(東海大学健康科学部社会福祉学科)
   「高齢期臨床心理学の立場から」
    野村信威准教授(明治学院大学心理学部心理学科)
   「老年精神医学の立場から」
    渡辺俊之教授(東海大学健康科学部社会福祉学科)
指定討論者
   「各シンポジストの講演から」安藤孝敏教授
   「高齢者性心理学の立場から」荒木乳根子名誉教授(田園調布学園大学)

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