社会福祉学科が「ボランティア論」の授業で国際熱帯木材機関の職員を招いて特別講義を行いました

2017年06月26日

健康科学部社会福祉学科では6月14日の「ボランティア論」の授業で、国際熱帯木材機関(ITTO)の職員を招いた特別講義を行いました。本授業は、ボランティア活動の特性やフィールド、課題へのかかわり方、可能性と限界などについて学ぶ春学期の選択科目です。教員やゲストスピーカーから提供された、貧困や災害、障害者、多文化共生、環境保護といった多様な分野にわたるボランティア活動について、グループワークなどを通じて理解を深めることを目指しています。当日は、ITTO総務部広報担当オフィサーでメキシコ出身のラモン・カリーオ氏が、「地球と地域の環境にかかわるボランティア」をテーマに講演し、学生約50名が聴講しました。

ITTOは日本に本部を置く唯一の国連条約機関で、熱帯林資源を保全し、持続的経営や利用を促進するためのさまざまな活動を展開しています。カリーオ氏は、熱帯林が現地の先住民の生活や動植物の生態系を支えているだけでなく、建築用資材や紙の原料などとして世界中の人々の生活に不可欠であり、地球温暖化防止といった重要な役割を担っていることを説明。また、違法な伐採や森林破壊の現状についても解説し、「熱帯林を守り育てるためには、植林を行うなどの持続可能な経営が行われている森林から、合法的に生産された木材の貿易を促進することが大切です。熱帯林の問題は、私たちの身近な生活から貧困問題、世界経済、地球環境にまでつながっているということを理解してください」と語りかけました。

講演終了後には、学生から多くの質問が寄せられました。「熱帯林を守るために私たちにできることは何か」との質問に、カリーオ氏は、「“自分たち一人ひとりが熱帯林の伐採者”だと意識し、家具や紙製品などを買う際には、その原料となる木が合法的に伐採されたものかを考えて選んでください。それが、森林の再生や先住民の生活を守ることにつながります」と答えました。学生たちは、「何気なく手にしているものが、熱帯に住む人々の貧困や地球環境問題に結びついていることがわかりました」「実際に現地に出向いてさらに深く熱帯林と貧困の問題を学びたい」などと感想を話していました。

指導を担当する本学科の市川享子講師は、「学生たちは、日ごろ利用している水や酸素、エネルギー、紙などが森林によってつくられていることを再確認し、“地球環境の中で生きている一人”だと気づいたと思います。ボランティア活動の基本が『Think Globally, Act Locally(地球規模で考えて、身近なところから行動しよう)』にあることを常に意識し、ボランティア活動のあり方や可能性について、さらに学びを深めていってほしい」と話しています。

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