向井講師がCG業界最大の学術会議「ACM SIGGRAPH 2016」で論文発表

7月24日から29日までアメリカ・アナハイム市で開催されたコンピューターグラフィックス(CG)とインタラクティブシステムに関する国際会議「The 43rd International Conference and Exhibition on Computer Graphics and Interactive Techniques (ACM SIGGRAPH 2016)」において、情報通信学部情報メディア学科の向井智彦講師が「Efficient Dynamic Skinning with Low-Rank Helper Bone Controllers」と題して技術論文を発表しました。

ACM SIGGRAPHはCG業界における世界最大の学術会議で、1974年から毎年開催されています。世界中から多くの研究者が参加し、CGに関する最先端の技術開発や最新の研究成果が発表される場となっています。今回の会議には各国から約1万4000名もの研究者が参加しました。向井講師が発表したのは、同会議の中で最も注目度の高い学術研究が集まる権威ある技術論文プログラムで、例年4~5件の投稿論文のうち1件のみが採択されるという非常に厳しい審査でも知られています。なお、採択論文が収録される学術雑誌『ACM Transactions on Graphics』は、コンピューター科学分野・ソフトウェア科学分野の学術雑誌ランキングでトップのインパクトファクター(文献引用影響率)を持つことでも有名です。

向井講師の研究発表は、コンピューターグラフィックスで表現されたキャラクターの柔らかな皮膚の動きを、高速かつ高品質に生成する技術に関するものです。近年、注目されている機械学習手法と数理計算モデルを統合することで、ビデオゲームなどのリアルタイムシステムにも応用できる計算速度と高度な映像品質を両立した点が、高く評価されました。向井講師は、「世界から注目される学会で発表できたことをうれしく思います。これを契機に、実際の映像制作現場での実用化も視野に入れながら今後も研究開発に取り組んでいきたいと思います」と語っています。

なお、向井講師の研究プロジェクトと、デモンストレーションは下記のサイトで見ることができます。
◆研究プロジェクトページ(英語)  http://mukai-lab.org/projects/
◆デモンストレーションビデオ(YouTube)   https://youtu.be/LxI8tqdFSYo

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