知的財産憲章

前文

本学は、第二次世界大戦の敗戦によって荒廃した日本の再建を期し、その先頭に立つ科学技術者養成を目的とする工学教育にその端を発している。自らも技術者として「無装荷ケーブル通信方式」を発明し、発明が知的財産として保護されるべきであると唱えた創立者松前重義博士は、その技術者養成のなかで特に人類社会に貢献するヒューマニズムの思想に裏打ちされた科学技術の重要性とその保護の必要性を説いた。科学技術が益々高度化する今日、このことが有する意味は更に大きなものとなっている。
ヒューマニズムに基づき文系理系の知識偏重に陥らない人材の養成をその基礎とし、科学技術と社会との関わりを常に問い続けてきた本学は、知的財産権が全ての人にひとしく認められる科学的、文学的又は芸術的創作活動から生じる精神的および物質的利益を保護する権利であることを認識し、本学の構成員が創出する知的財産が人類の発展と平和に貢献することを希求し、ここに「学校法人東海大学知的財産憲章」を定める。

知的財産の保有

研究・教育活動の中で得られた知的な創作は、本学の貴重な財産である。そのため、この知的財産は、本学における更なる研究・教育のために優先して利用されなければならず、またその法的な保護を図りつつ、これを社会に対して有効に公開していくことは本学の重要な使命である。本学は、そのための手段として知的財産に関する権利を自ら保有するものとする。

研究の活性化

本学は、優れた教育が優れた研究活動に基づくものであることを深く認識している。その研究活動の過程において知的財産が生み出された場合には、権利化を奨励し、また知的興奮のある環境や、探求と革新の気風を学内に創出することに努める。

教育の向上

大学の持つ重要な使命のひとつは教育である。その向上のためには、教職員と学生が共同して行なう創造的な研究活動が大きな意義を有する。そのような問題解決型の実践的教育の中で生じた成果を評価し保持することは、幅広い学識を備え、建設的な人材の育成に大きく寄与するものである。
本学の知的財産は、知的財産を生み出しこれを活用する人材の育成を志向し、教育の向上に資することを至上の目的としなければならない。

社会への貢献

大学は、社会の構成員として社会に貢献する義務を負うものである。本学は、そのような義務を果たすために、必要に応じて、大学としての本来の機能を損なわない限り、本学の人的および物的資源の提供により、または学術的および実用性のある研究成果ないし技術を有効に移転することにより、大学という殻に閉じこもることなく、積極的な産官学の連携の下、地域社会の発展や国際社会の連携に貢献するよう努める。

2001年8月1日 制定
2004年12月1日 改訂

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