東海大学同窓会ブルガリア支部が9月25日にブルガリアのソフィア大学で、ソフィア大学音楽学部、ブルガリア国営ラジオ放送局と共催し、ブルガリア国立ラジオ放送局少年少女合唱団のコンサートを行いました。第36回日本文化月間のイベントとして企画したもので、合唱団はブルガリアの歌だけではなく日本の合唱新曲を歌唱。アンコールでは、駐ブルガリア日本国大使の道上尚史閣下が合唱団と『さくら』を歌いコンサートを締めくくりました。

本学とブルガリア国立ラジオ放送局少年少女合唱団との交流は1966年に遡ります。同年8月から9月にかけて、学園の創立者である松前重義博士は、日本対外文化協会の会長として訪問団を率いてソビエト連邦、東ドイツ、ハンガリー、ユーゴスラビアを経由してブルガリアを訪問しました。その際にブルガリア国立ラジオ放送局少年少女合唱団の練習風景を見学し、訪問団を迎えた指揮者のフリスト・ネディャルコフ氏が日本の歌を披露して松前博士一行を歓迎しました。これが契機となり、翌年に合唱団の日本初となるコンサートツアーが実現し、湘南校舎でもコンサートが開催されました。ブルガリア国立ラジオ放送局少年少女合唱団との交流は来年60周年を迎えますが、合唱団はこれまでに18回日本を訪れ、さまざまな都市で500回以上のコンサートを開催してきました。

現在、主任指揮者はヴェネツィア・カラマノヴァ氏が務めています。2021年にはブルガリア共和国のルメン・ラデフ大統領から合唱団に対し、ブルガリア音楽文化の振興と、日本を含む世界におけるブルガリアの知名度向上に優れた貢献があったと認められ、高等勲章が授与されています。同時にカラマノヴァ氏には、日本とブルガリアの音楽・文化交流への貢献により、皇帝勲章が授与されました。同窓会ブルガリア支部のビリアナ・スタノイロビッチ支部長(工学部留学生1979年卒・大学院工学研究科修士課程81年修了)は「メンバーには合唱団OBも在籍していることから、今後も合唱団と協力しながら日本とブルガリア、東海大とブルガリアの交流に努めて参りたいと思います」と話しています。