
農学部動物科学科の稲永敏明准教授が「2025年度ティーチング・アワード」優秀賞に選ばれ、4月1日に熊本キャンパスで行われた授賞式で木之内均副学長(九州キャンパス長)から賞状と目録が授与されました。本学では教育の質向上を目指し、2002年度から優れた授業を行う教員らを「ティーチング・アワード」として顕彰しています。学生による「授業についてのアンケート」の結果などに基づき、学長室を中心とした厳正な審査を経て決定されるもので、2025年度は5名に優秀賞を授与しました。
稲永准教授は熊本県の獣医職として、熊本県の家畜保健衛生所や熊本県農業研究センターなどに勤務し、家畜伝染病の検査、予防業務や、霜降り和牛肉の生産に関する遺伝子レベルの研究などに取り組み、2018年に本学に着任しました。現在は遺伝的観点からウシの疾病について研究しており、2年次生の「動物管理・環境学」や3年次生の「動物衛生学」の授業を担当しています。「授業では学生にとって身近な例を用いることを重視しています。例えば一家全員が新型コロナウイルスに感染した場合でも、症状の重さには個人差があります。遺伝的・環境的条件が似ていても差が生じる理由は、動物でも同様であり、そこに予防や治療のヒントがあると説明すると、学生は興味を持って聞いてくれます」と話しました。また、「獣医師の免許は取得しましたが、当初は獣医を志しておらず、家畜にも関心はありませんでした。しかし県職員として畜産に関わることになり、一から学び直し、農家の方々の話を聞く中で多くの知識や経験を得ました。自分が畜産の現場に入って行った頃の視点を大切にしながら、自分が面白いとか不思議だと感じたことを学生に伝えてきたいと考えています」と語りました。
授業は、「病気を予防して健康を増進する」ことを目的に、感染症の種類や発生メカニズム、対策、飼育環境などを幅広く講義しています。「本学科では何人もの教員がティーチング・アワードを受賞しており、入門ゼミナールなどで他の教員の授業を聞くのも非常に勉強になっています。卒業後も役立つ知識をどのように身につけてもらうかを常に考え、マイナーチェンジを繰り返しながら授業に臨んでいきたい」と今後の展望を話していました。

