「2026年度東海大学モニター農家制度総会~第44回~」を開催しました

農学部では4月18日に熊本キャンパスで、「2026年度東海大学モニター農家制度総会~第44回~」(主催:東海大学モニター農家制度運営委員会)を開催しました。1983年に発足した本制度は、地域農業の持つ問題点や現状を大学の研究課題として取り上げ、成果を地域社会に還元し、大学と農家が一体となって地域農業の振興・推進に貢献することを目的としています。当日は会員や教職員、学生ら約60名が参加しました。

開会に先立ち、熊本地震で被害に遭った方々に黙とうを捧げました。総会のあいさつに立った木之内均副学長(九州キャンパス長)は、「農業界全体が大きな変わり目を迎えている今、九州キャンパス全体として農家の皆さんが抱える課題にコミットしていきたい」と語りました。続いて運営委員長の星良和農学部長が本制度の歴史を振り返り、「若手の農家も育ってきている中で、大学の研究が現場にしっかりと根づくよう責任を持って取り組んでいく」と話しました。村上進代表幹事(有限会社木之内農園代表取締役社長)は、2022年に40周年を迎えたことを受けて今年制作した『40周年記念誌』を紹介し、「50周年に向けてますます盛り立てていきましょう」と語りかけました。総会の議事や「作物部会」「園芸部会」「畜産部会」の活動報告などに続いて、「令和7年度(2025年度)熊本県農業コンクール大会」で坂本清一氏(株式会社味咲)が地域農力部門で秀賞、古庄利康氏と古庄優里氏が新人王部門にて優良賞をそれぞれ受賞されたことを紹介。坂本氏は、「モニター農家の一員として一緒に研究に励み、熊本県の農業にプラスになれたらうれしい」とあいさつしました。

講演会の第1部では木之内副学長が「東海大学農学部 熊本地震から創造的復興の10年」と題して登壇しました。阿蘇大橋の崩落によって旧阿蘇キャンパスへのアクセスが困難になった中で、近くに住んでいた木之内副学長ら教職員4名が本震発生直後に現地に入り、学生らの救助に当たり、避難所を運営した当時を振り返りました。「教職員がトランシーバーを持って各所の様子を確認して情報を一カ所に集めるようにしました。避難所では手書きの名簿を作成し、チーム分けをして責任者と役割分担を決めて対応しました」と説明しました。湘南キャンパスの対策本部と連絡を取り合い、本震の翌日には現学長の木村英樹教授らが湘南からトラックで支援物資を届けました。「現場にいる人が判断を下すのが間違いありません。そのためには普段から現場力を上げておくことが非常に重要です。木村学長は“日本一防災に強い大学にする”とおっしゃっていますが、現場で経験しているからこそ、仕組みを作ることが大切」と語りました。2023年3月には阿蘇くまもと臨空キャンパスを竣工し、旧阿蘇キャンパスは阿蘇フィールドとして活用するとともに一部は「熊本地震震災ミュージアム KIOKU」となっていることにも触れ、「地震の記憶を継承しながら、九州キャンパス全体の活性化を図っていきたい」とまとめました。第2部では2006年に設立されたソーシャルベンチャーである株式会社マイファームの湯浅友喜氏が「地域×マイファーム~農業とAI活用~」をテーマに登壇しました。「人と自然の距離を近づける」をテーマに展開している事業を紹介し、農業におけるAI活用の具体例も解説しました。講演後には各部会に分かれ、2026年度の活動計画などを協議しました。