湘南キャンパスで「ME-BYOサミット神奈川2026夏」が開催されました

湘南キャンパスで7月2日に、「ME-BYOサミット神奈川2026夏」(主催:ME-BYOサミット実行委員会)が開催されました。「未病(ME-BYO)」は健康と病気の間で連続的に変化する状態を指し、神奈川県ではさまざまな未病改善の取り組みを推進しています。同サミットは普及・啓発などを目的に開かれており、今回は重点領域である「メンタルヘルス・ストレスと認知機能の見える化と改善に向けて」がテーマ。県内唯一の基幹型認知症疾患医療センターである医学部付属病院を擁し、医学部や健康学部、体育学部など幅広い学部学科が未病に関連する研究に取り組んでいることから本学が会場に設定されました。

約300名が参加した当日は、初めに同サミット実行委員会委員長の松本洋一郎氏、本学の木村英樹学長、神奈川県議会副議長の杉山信雄氏が開会のあいさつに立ち、木村学長は幅広い学部学科を有する本学の健康増進の取り組みに触れ、「総合力を生かして地域貢献に寄与する大学でありたい」と話しました。続いて神奈川県の黒岩祐治知事が「“Vibrant INOCHI”を目指して」をテーマに基調講演。未病を「病気と健康の間のグラデーション」として定義し、食事、運動、社会参加の3つの要素が重要であると強調。人ひとりの「いのち」が輝き、心身ともに健康で生きがいを持って暮らせる持続可能な社会の実現を目指す神奈川県政の基本理念であるVibrant INOCHIについても紹介しました。続いて「心と脳の未病の見える化と改善を実現する最先端科学技術」をテーマに4名が講演し、音声解析技術を活用した認知機能モニタリングシステムやAIによる精神疾患の診断・治療技術など、最新の研究成果が紹介されました。

その後は、「心と脳に働きかける、神奈川県の多様な未病改善」をテーマに4名のショートプレゼンが行われ、医学部付属病院副院長で医学部の永田栄一郎教授が登壇しました。基幹型認知症疾患医療センターとしての本病院の役割や認知症の診断を説明し、患者のしぐさからAIを用いて早期認知症を診断する技術を開発中であることも解説。他の3名とともにパネルディスカッションも行いました。

続いて、学長補佐(企画戦略担当)で健康学部の堀真奈美教授が「未病を支える社会的な仕組み・システムのあり方」をテーマに講演。未病の概念に触れて「意識の高い人だけではなく、誰もが気がついたら健康になるような仕組みが求められます」と語り、未病社会システムの基盤形成に向けて東海大学が実施してきた取り組みを例に紹介しました。ショートプレゼンを実施した3名を交えて「未病社会システムについて」をテーマにしたパネルディスカッションでは、従来の治療中心から予防・改善重視への転換や、個人の価値観に合わせた多様なアプローチの必要性、公的保険と民間保険を組み合わせた新たな仕組みの可能性などについて意見を交わしました。黒岩知事が総括コメントとして、「未病改善報酬システムを構築し、地域をより健康にする流れが生まれるような舞台をつくっていきたい」と語りました。

パネルディスカッションの登壇者は下記の通りです。
■パネルディスカッション1「心と脳に働きかける、神奈川の多様な未病改善」
▼モデレーター
牧野義之氏(神奈川県政策局いのち・未来戦略本部室特定課題担当参事監、未病推進ディレクター)
▼パネリスト
永田栄一郎氏(東海大学医学部付属病院・副院長、医学部内科学系長、脳神経内科学・領域主任教授)
矢野裕一朗氏(順天堂大学総合診療科教授、AIインキュベーションファームセンター長)
大森酉三郎氏(神奈川大学サッカー部監督)
内門大丈氏(医療法人社団彰耀会 メモリーケアクリニック湘南理事長・院長)

■パネルディスカッション2「未病社会システムについて」
▼モデレーター
鄭雄一氏(神奈川県立保健福祉大学理事・副学長、大学院ヘルスイノベーション研究科長、神奈川県顧問)
▼パネリスト
大谷泰夫氏(神奈川県立保健福祉大学理事長、神奈川県顧問)
首藤健治氏(神奈川県副知事)
堀真奈美氏(東海大学学長補佐(企画戦略担当)、健康学部健康マネジメント学科教授)