「大学見本市2026~イノベーション・ジャパン」に出展しました

東海大学では8月27日、28日に東京ビッグサイトで開催された「大学見本市2026~イノベーション・ジャパンSeeds for Tomorrow’s Startups」(主催:国立研究開発法人科学技術振興機構)に出展しました。この展示会は、全国の大学や公的研究機関などから創出された研究成果の社会還元や技術移転の促進、実用化に向けた産学連携等のマッチング支援を目的に開催されている国内最大級の産学連携イベントです。

今回は副題を「Seeds for Tomorrow’s Startups」として、大学発スタートアップや起業を目指す研究者に焦点を当てた展示が行われ、6分野280件の出展がありました。本学からは、「カーボンニュートラル・環境」分野に高尻雅之教授(工学部応用化学科)と長谷川真也教授(総合科学技術研究所)が、「健康・医療」分野に葛巻徹教授(工学部機械工学科)と永井竜児教授(農学部食生命科学科)が出展。それぞれ実際の装置や試料の展示、ポスター、動画で研究を紹介し、企業関係者ら多くの来場者がブースを訪れました。

高尻教授は「未利用熱を電力へ。双方向検知が可能な高耐久CNTデバイス」をテーマに、冷却機構が不要で「貼るだけ」で駆動し、加熱と冷却を電圧の符号で判別できる高耐久CNTデバイスを提案。27日にはブースで研究室に所属する中山大翔さん(大学院工学研究科2年次生)、嶋本航介さん(工学部4年次生)と内田圭祐さん(大学院工学研究科2年次生)が来場者に向けて研究の説明を担当しました。中山さんは「自分の研究を直接多くの方に見ていただけたことが何より嬉しく、今後の研究をさらに頑張ろうという強いモチベーションに繋がりました。」、嶋本さんは「企業の方たちや他大の研究者の方と直接話せる貴重な機会で興奮しています」と笑顔でコメント。内田さんは、「多様な研究分野が一堂に会しており、自分が思いもよらないアイデアなども知ることができました」と話しました。

長谷川教授は「熱から音波を介して冷却や発電が可能な熱音響装置」をテーマに、熱から音波を介して発電する装置を展示。葛巻教授は「三次元細胞積層体の牽引培養による腱再生方法」をテーマに、前十字靱帯損傷や腱断裂などの整形外科領域における再生医療基材として活用が期待できる再生医療基盤技術を紹介し、社会実装に向けて企業連携や共同研究の可能性を提示しました。

永井教授は、「常識を覆す動脈硬化の新機序創薬」について、世界初の創薬シーズを提案しました。27日にはピッチプレゼンテーションプログラムに登壇し、新たな特許申請と論文採択もなされ、ようやく発表できるようになったばかりの研究成果を披露。未だ十分に説明できない動脈硬化の原因の一つとして脂肪細胞から放出される代謝物であるフマル酸に求める新病態軸を世界で初めて発見した経緯について、その経路を抑制する候補化合物を同定し、動物実験で検証された効果などを紹介。糖尿病・肥満患者に残る動脈硬化リスクへ挑む新規装薬プラットフォームとしての展望をアピールしました。

永井教授は、「この研究は、本年1月に学校法人東海大学の松前重義学術賞を受賞した研究の延長上にあるものです。動脈硬化・生活習慣病は日本だけでなく、欧米、中国、インドでも増えていることから、本研究成果は世界的に展開できるものと考えています。医学部と農学部の双方がある東海大は、予防から治療までを含む研究を進められる環境があります。今後も、生活健康科学部から食品研究、医学研究科での博士号取得という自身の経歴を生かし、食品分野と医学分野をまたぐ研究で世に貢献したいと思います」と今後の抱負を話しました。

また、28日には長谷川教授がピッチプレゼンテーションプログラムに登壇。現在、工場や自動車などから排出される未利用の化石燃料由来の廃熱を再利用するため、熱音響現象を応用するシステムを提案。エネルギー変換部位に可動部品を必要とせずに未利用熱を用いた発電や冷却を可能とする装置の研究について紹介し、廃熱再利用の可能性について、「多様な熱源を利用した冷却、発電を実現できる可能性がある独自の魅力的な特性があり、実用化・商用化が期待できます」と成果を強調。多くの聴講者と質疑を交わしました。

今年度の来場者数は、2日間で11,690名を記録しました。本学ブースにも多くの方にお立ち寄りいただきました。