「東海大学―チェコ共和国水素エネルギー使節団 水素エネルギー国際シンポジウム―水素エネルギー技術の将来性と社会との調和―」を開催しました

総合科学技術研究所では6月6日に湘南キャンパスで、「東海大学―チェコ共和国水素エネルギー使節団 水素エネルギー国際シンポジウム―水素エネルギー技術の将来性と社会との調和―」(主催=総合科学技術研究所、チェコインベスト、共催=株式会社ケイエスピー、駐日チェコ共和国大使館、協賛=日本エネルギー学会、化学工学会エネルギー部会)を開催しました。世界水素技術会議2019が6月2日から7日まで東京で開かれたことに合わせて、水素エネルギーの研究や社会実装の先進国であるチェコの研究者らとの意見を交換する機会として企画したものです。当日は、研究者や学生ら約70名が参加しました。

最初にケイエスピー社長の内田裕久特別栄誉教授が日本で水素エネルギー活用の機運が高まっている背景や現状を紹介。「水素吸蔵合金を活用すれば、二酸化炭素のリサイクルが可能になるため、次世代の熱出力源として天然ガスや石炭火力が見直されてきています。水素エネルギーは環境負荷が少ないためSDGsや日本政府が提唱している未来社会のコンセプトであるSociety 5.0の考え方とも親和性が高い。今後も発展が期待される分野です」と語りました。続くキーノートレクチャーでは、カリン・ステリック氏(チェコ水素技術プラットフォーム)とマーティン・ペイダー氏(化学技術大学水素技術学部長)が、チェコ政府が進めている水素研究活性化の取り組みや科学技術大学で進む研究開発の現状について講演しました。

その後、本学研究員のシュルツ・ミヤさんと源馬龍太講師(工学部材料科学科)が、工場などの排熱を有効活用する熱音響機関と水素と二酸化炭素からメタンを取り出すニッケル合金に関する研究を紹介。ユーリ・ヤコブレフ氏(チャールズ大学数物理学部研究員)とアレス・ドウチェック氏(原子力研究所教授)が、燃料電池に関する研究と、日本とチェコの研究連携や水素を活用したエネルギー貯蔵技術や水素で走るバスに関する研究について語った。

同研究所の岩森暁所長(工学部機械工学科)は、「近年本学では、ロシアやデンマークとの連携を強化しており、今回のシンポジウムは新たなパートナーであるチェコとの連携のきっかけになると期待しています。本学では水素エネルギーに関する研究が盛んになっており、今後も研究者間の連携や学生間の交流につなげたい」と話しています。

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