総合科学技術研究所の樋口廣士助教が「第14回血液学若手研究者勉強会」で「麒麟児賞」を受賞しました

2018年07月27日

東海大学総合科学技術研究所の樋口廣士助教が6月30日に都内で開催された「第14回血液学若手研究者勉強会」で、EBV(がんウイルスの一種)の感染により発症するB細胞リンパ腫を悪性化させる「EBV由来小分子RNA」の働きを解明した研究成果について講演。研究手法の独創性や新規性などが評価され、「麒麟児賞」を受賞しました。同賞の受賞は、本学では初めてとなります。この勉強会は、血液学に関する優れた論文を発表した若手研究者が講演し、意見を交わし合う場として毎年実施されています。当日は19名が講演し、大学や企業の研究者、学生、大学院生らが聴講しました。

樋口助教の研究は、EBV由来小分子RNAが、異物を排除するはずマクロファージ本来の性質を変化させ、がん細胞増殖の温床となる炎症性ニッチの形成を促すことを、ヒトの生体内に近い環境を模倣した「造血系ヒト化マウス」を用いて明らかにしたものです。この成果により、EBV由来小分子RNAがEBV関連疾患の診断マーカーや治療標的として利用できる可能性があると期待されています。樋口助教は、医学部医学科の幸谷愛教授(内科学系血液・腫瘍内科学)らとともに、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)の支援を受けて研究に取り組んできました。4月22日(日本時間23日)には、血液学のトップジャーナルである『Blood』誌に論文が掲載されています。

樋口助教は、「研究を評価していただき、大変光栄に思います」とコメント。「勉強会では、多くの研究者からヒト化マウスを使った手法について関心が寄せられました。その中には、この研究をさらに発展させて、治療薬の開発へとつなげてほしいとの期待も感じられました。また、席上で意欲的な研究者と意見を交わすことで、研究の方向性や課題も見えてきました。今後は、ヒト化マウスやゲノム編集、iPS細胞といった最先端の技術を組み合わせ、EBV関連疾患の病態について、さらに深く解析していきたい」と話しています。

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