医学部看護学科の吉川隆博准教授が「重度かつ慢性の精神障害者に対する包括的支援に関する政策研究」の成果を発表しました

2019年03月18日

医学部看護学科の吉川隆博准教授が、3月10日にフクラシア東京ステーション(千代田区大手町)で開催された「厚生労働科学研究 研究成果報告会」で、精神障害者の地域ケア体制に関する研究成果を発表しました。本報告会は、「平成29-30年度厚生労働科学研究補助金(障害者政策総合研究事業・精神障害分野)『重度かつ慢性の精神障害者に対する包括的支援に関する政策研究』」の5つの研究班が合同で開いたものです。当日は、医師や看護師をはじめ、保健師、精神保健福祉士、作業療法士、自治体の精神保健福祉担当者、患者の家族ら多数が参加しました。

同政策研究グループは、「関連研究班の統括・調整」「薬物療法」「クロザピン使用指針」「心理社会的治療/方策」「チームによる地域ケア体制」の5つの研究班に分かれ、全国の精神科病院へのアンケート調査や早期退院の実績がある病院へのインタビュー調査、文献調査などをもとに、重度かつ慢性の精神障害者に対する包括的支援のあり方について研究してきました。今回は各班の代表者から、その成果が報告されました。

「チームによる地域ケア体制研究班」の代表を務める吉川准教授は、アンケートの集計結果を紹介しながら、医療機関職員と地域支援者の信頼関係の構築や患者をサポートするキーパーソンの重要性を指摘。「重度かつ慢性の患者に対する地域ケア体制を構築するためには、個々の患者の特性を考慮した生活基盤を整えるための支援と、心身の病状管理と病状変化への対応といったリスク管理を視野に入れた支援の両方が重要だと考えられます。地域のさまざまな機関や職種がチームを組み、"地域全体で患者を支える"という理念の共有を図ることも大切です」と強調しました。全研究班の発表後には、活発な質疑応答や意見交換が行われました。

なお同研究の成果は、全国の精神科病院で長期入院患者の退院や長期入院の予防などのヒントとして活用してもらうため、「『重度かつ慢性』患者への包括的支援ガイド」としてまとめられる予定です。

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