DAILY REPORT

大会に向けてのチームの取り組みや、現地の様子をご紹介します。

2019年10月18日

レース4日目の10月16日午後5時9分に第9CPのポートオーガスタまで到達した東海大学ソーラーカーチームは、17日朝から充電に取り組み前日のオーバータイム分9分を経過した後の、8時9分からレースがスタートしました。佐川耕平総監督(工学部電気電子工学科助教)がドライバーを務め、すぐに同CPでの義務停車30分を消化。26分差のオランダ・デルフト工科大学の「Vattenfall Solar team」、18分差のベルギー「Agoria Solar Team」に続いて、ゴールのアデレードへと出発しました。スタート時こそバッテリーのブレーカーが落ちたため対応を余儀なくされましたが、その後は順調に走行。最終区間の途中でオランダ「Vattenfall Solar team」がバッテリーのトラブルでリタイアしたため2番手に浮上しました。

ライバルチームをゴール直前に襲ったトラブルに動揺する姿も見られましたが、メンバー全員が最後まで気を抜くことなく、あきらめずに全力で世界一を目指してそのままトップを行くベルギー「Agoria Solar Team」を追いかけ走り続けます。残念ながらトップのAgoriaは11分18秒前にゴールしていましたが、東海大チームは午後12時4分にアデレードに到達し準優勝となりました。本学や工学院大学など4チームが出場した日本勢のトップであり、多くの有力チームが用いた発電効率の高い多接合化合物太陽電池ではなく、家庭用としても使われているシリコン系太陽電池を搭載したチームの中でも最高成績となる記録を残しました。

見事に3022kmを完走したメンバーたちは、ゴールのヴィクトリア・スクエアに詰めかけた市民や関係者、Agoriaのメンバーらから祝福を受けながらソーラーカーとともにレッドカーペットを行進。日本から持ち込んだ人気酒造(福島県)製のスパークリング純米大吟醸でのシャンパンファイトで喜びを爆発させました。続いて大会の慣習に従って気温が低い中でも同地点にある噴水に飛び込み、「TOKAI」コールで盛り上がったほか、Agoriaのメンバーとユニホームを交換して互いの健闘をたたえ合いました。

「我々が搭載したシリコン系太陽電池は発電効率などの面で有力チームの多くが採用した多接合化合物太陽電池よりも劣りますが、空力特性や軽量化といったマシンの性能を生かし、一日一日順位を上げていくことができました。最後はVattenfallがリタイアという形になってしまい悲しい面もありますが、東海大チームも猛暑や砂嵐に見舞われながらもそれを乗り越えてレースを進めてきました。学生たちとともにアデレードに無事にたどり着けたことが一番の成果です」と佐川総監督。木村英樹監督(工学部電気電子工学科教授)は、「このレースは太陽光発電などの再生可能エネルギーに関する技術について、現場で学べる実践の場として最高の舞台です。また最新技術のショーケースと呼ばれるように世界の最先端技術が投入されることから、学生たちがこれらに触れられる絶好の機会でもあります。何かを成し遂げた人というものは、毎日小さなチャレンジを積み重ねているものですが、学生たちもレースを通じてチャレンジを続けることで成長していってくれました」と語りました。

チームリーダーの武藤創さん(工学部動力機械工学科4年次生)は、「前回大会に出場した2017年型Tokai Challengerとは比較にならないくらい完成度の高い車体を作れたことで、準優勝という結果を残すことができました。多接合化合物太陽電池を使うチームと比較して不利と言われる中でも、雰囲気がよく高いチーム力でマシン開発からレースまで乗り切ることができました」と充実した表情を見せました。また、「ゴールラインを切れたことは、チームの卒業生や先生方、特別アドバイザーの皆さん、自分の両親や友人たちの支えがあってのことで、感謝しています。ただ、学生生活をこのレースで勝つために頑張ってきたので準優勝という結果には正直、悔しい気持ちでいっぱいです。後輩たちにはこの経験を糧に2年後の頂点を目指してほしい」(清水祐輝さん・大学院工学研究科電気電子専攻1年次生)、「Vattenfall Solar Teamのリタイアを目の当たりにして、レースは最後の最後まで気を抜けないものだと実感しました。ミスをしないことや確認を重ねることの大切さを学びました」(櫻井隆貴さん・工学部電気電子工学科3年次生)など過酷なレースを乗り切った感想を話していました。

なお、大会公式結果は後日ペナルティーなどによる加算が20 日(日)の表彰式までに集計され、タイムや平均速度などが発表されます。皆さまのご声援、ありがとうございました。

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