本間 智寛
ホンマ トモヒロ
- 准教授
- 学位:博士(水産学)
基本情報
所属
- 生物学部 / 海洋生物科学科
研究と関連するSDGs
研究内容
海洋生物の新規毒の探索、構造決定、作用機構の解明
海は陸とは大きく異なる環境のため、海洋生物には陸上生物にはみられない毒をもつものが数多く知られています。なかでも刺胞動物(イソギンチャク・サンゴ・クラゲの仲間)は、刺胞と呼ばれる小さな器官を無数に持ち、その中に含まれる毒を利用して餌動物を捕食しています。これらの毒には、神経毒や溶血毒が含まれます。とりわけイソギンチャクのペプチド性神経毒は種類や数が豊富で、作用機構も特殊なものが多いことから、貴重な薬理学的試薬として、あるいは医薬品のリード化合物として役立っています。刺胞動物をはじめ、さまざまな海洋生物がもつ毒のさらなる有効利用を目指して、新規毒の探索、構造決定、作用機構の解明などを行っています。
詳細情報
研究キーワード
- 海洋生物毒
- イソギンチャク
- ペプチド毒
- イオンチャネル
- 生理活性物質
- 未利用水産資源
研究分野
- ライフサイエンス 水圏生命科学 海洋生物資源化学
- ライフサイエンス 食品科学 食品学・食品加工学・食品衛生学
委員歴
- 毒素シンポジウム 運営委員
- 第14回 マリンバイオテクノロジー学会実行委員
- 第13回ヒ素シンポジウム実行委員長
受賞
- 日本水産学会 平成27年度 日本水産学会論文賞 Important amino acid residues for the crab toxicity of PaTX, a type 3 sodium channel peptide toxin from the sea anemone Entacmaea actinostoloides
論文
Corneal Toxicity After Stinging by a Sea Anemone, Anthopleura uchidai: A Case Report With Confirmation by In Vitro Study.
天然物由来の生理活性ペプチドの機能と利用 : 水産生物由来のペプチドを中心として (特集 機能性ペプチド : 利用の現状と展望) -- (天然ペプチドの生理機能)
Important amino acid residues for the crab toxicity of PaTX, a type 3 sodium channel peptide toxin from the sea anemone Entacmaea actinostoloides
Screening and cDNA Cloning of Kv1 Potassium Channel Toxins in Sea Anemones
Isolation and cDNA cloning of type 2 sodium channel peptide toxins from three species of sea anemones (Cryptodendrum adhaesivum, Heterodactyla hemprichii and Thalassianthus aster) belonging to the family Thalassianthidae
Novel peptide toxins from the sea anemone Stichodactyla haddoni
Purification, properties and cDNA cloning of neoverrucotoxin (neoVTX), a hemolytic lethal factor from the stonefish Synanceia verrucosa venom
Isolation and cDNA cloning of a potassium channel peptide toxin from the sea anemone Anemonia erythraea
Peptide toxins in sea anemones: Structural and functional aspects
Novel peptide toxins from acrorhagi, aggressive organs of the sea anemone Actinia equina
Isolation and molecular cloning of novel peptide toxins from the sea anemone Antheopsis maculata
Molecular cloning of an epidermal growth factor-like toxin and two sodium channel toxins from the sea anemone Stichodactyla gigantea
Occurrence of type 3 sodium channel peptide toxins in two species of sea anemones (Dofleinia armata and Entacmaea ramsayi)
An epidermal growth factor-like toxin and two sodium channel toxins from the sea anemone Stichodactyla gigantea
書籍等出版物
- 食品学総論 : 食べ物と健康 : 演習問題付
- 食べ物と健康 食品学各論・食品加工学 第2版
- 食べ物と健康 食品学総論 第2版
- 食べ物と健康 食品学各論・食品加工学[演習問題付]: 食品学各論・食品加工学
- 食べ物と健康 食品学総論[演習問題付]: 食品学総論
講演・口頭発表等
- 甲殻類を用いた毒性試験によるエラブウミヘビからのダームシジン様ペプチド毒の単離
- ウニ類から単離した甲殻類に毒性を示す新規ペプチド毒の性状解明
- ヒクラゲの刺胞に由来するタンパク質毒素の単離と性状解析
- ヒメニチリンイソギンチャクから単離した新規ペプチド毒のcDNAクローニング
- ハブクラゲ由来のペプチド毒素に関する研究
- 4種深海産イソギンチャクの新規ペプチド毒の探索
- 深海産イソギンチャク(Cribrinopsis sp.)から単離した新規ペプチド毒のcDNAクローニング
- ヒメニチリンイソギンチャクのペプチド毒の一次構造解析
- Isolation and molecular cloning of novel peptide toxins from the sea anemone Anthopleura asiatica
- 食用とされる深海産イソギンチャクの毒成分の性状解明
- イソギンチャクのNaチャネル毒の化学合成
- 有明海沿岸で食用とされるイシワケイソギンチャクの毒成分の性状解明
- Isolation of novel peptide toxins from the sea anemone Actinostephanus haeckeli
- ケイトウイソギンチャク科イソギンチャクのペプチド毒の単離および一次構造解析
- ヒメイソギンチャクのペプチド毒の単離とcDNAクローニング
- イソギンチャクにおけるカリウムチャネル毒の検索およびcDNAクローニング
- アラビアハタゴイソギンチャクのペプチド毒の単離とcDNAクローニング
- ミナミウメボシイソギンチャクから単離したペプチド性神経毒の一次構造および前駆体構造
- ムラサキハナギンチャクのgranulin様ペプチド毒のcDNAクローニング
- ジュズダマイソギンチャクのペプチド毒の単離とcDNAクローニング
- イボハタゴイソギンチャク毒のcDNAクローニングとKチャネル毒性
- オニダルマオコゼ刺棘中の致死因子verrucotoxinの一次構造
- シマキッカイソギンチャクのペプチド毒の単離とcDNAクローニング
- ウメボシイソギンチャクの特殊な攻撃器官アクロラジに含まれる新規ペプチド毒のcDNAクローニング
- ハタゴイソギンチャク毒のcDNAクローニング
- タマイタダキイソギンチャクのペプチド毒の単離およびアミノ酸配列
- スナイソギンチャクのタイプ3Naチャンネル毒の単離およびアミノ酸配列
- ムラサキハナギンチャクのgranulin様ペプチド毒の単離
担当経験のある科目
- 生命倫理
- 入門ゼミナールB
- 海洋生物の調査・分析法
- 海洋生態学
- 現代文明論
- 生命と環境
- 食物と化学(基礎化学)
- 食品加工学
- 生化学実験
- 食品加工学実習
- 食品衛生学実験
- 食品学実験
- 食品学(食品学総論・食品学各論)
所属学会
- 日本サンゴ礁学会
- 毒素シンポジウム
- 日本食品衛生学会
- 国際毒素学会(International Society on Toxinolgy)
- 日本ペプチド学会
- マリンバイオテクノロジー学会
- 日本水産学会
共同研究・競争的資金等の研究課題
イソギンチャク近縁種に存在する新規神経毒の性状解明と有効利用に関する研究
新しいアッセイ系によるイソギンチャクの新規ペプチド毒探索の試み
深海産イソギンチャクの新規ペプチド毒の探索、構造解析、作用機構に関する研究
新しい水産資源としてのイソギンチャクの有効利用に関する基礎的研究
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学長室(広報担当)
Tel. 0463-63-4670(直通)