神奈川県の文化とスポーツの発展に寄与した個人・団体に贈られる今年度の「神奈川文化賞・スポーツ賞」(主催=神奈川県、神奈川新聞社)の受賞者に、今夏行われたパリオリンピック柔道日本代表の橋本壮市選手(体育学部2013年度卒・パーク24)と村尾三四郎選手(同22年度卒・ジャパンエレベーターサービス)、今年6月に開かれたデフバレー世界選手権2024日本代表の中田美緒選手(同22年度卒)の3名が選出。11月3日に神奈川県民ホールで贈呈式が執り行われました。
橋本選手と村尾選手は、オリンピック・パラリンピックの開催年に選出される「スポーツ賞・オリンピック賞」を受賞。村尾選手は男子90㎏級で銀メダル、橋本選手は男子73㎏級で銅メダルを獲得したほか、ともに柔道混合団体に出場しチームの銀メダル獲得に貢献しました。
「スポーツ賞」を受賞した中田選手は、今年6月に沖縄県・豊見城市民体育館で開かれた聴覚障がい者による「デフバレーボール」の世界選手権に出場し、司令塔のセッターとして全試合にスタメンで出場。初となる日本代表の優勝に貢献し、ベストセッター賞にも選ばれました。神奈川県平塚ろう学校で競技を始め、東海大学進学後は女子バレーボール部に所属していた中田選手は、現在一般企業で働きながら神奈川県内のクラブチームでプレーしています。これまでの競技人生を振り返り、「自分が大学でプレーすれば、ろう学校の後輩たちがバレーを続けたいと思ったときに道をつなげられると考えて入部しました。最初はうまくコミュニケーションが取れず苦労もした面もありましたが、藤井壮浩監督(体育学部教授)や同期の仲間たちに支えられ、4年時には大学日本一を経験することもできました。その経験は、クラブチームや日本代表の練習にも生かすことができています。今回栄誉ある賞を受賞できたのは、これまで支えてくれた家族や恩師、仲間たちのおかげに他なりません。感謝の気持ちを忘れず今後もベストパフォーマンスを発揮できるよう頑張りたい」と話します。
また、来年11月に東京で開催される聴覚障がい者による国際総合スポーツ大会「デフリンピック」に向けて、「自分にとって一番の目標はデフリンピックでの金メダル。聴覚障がいとデフスポーツの理解を広める機会にもなると思うので、目標に向けて練習を積んでいきたい」と語っています。