To-Collaboプログラムの2014年度地域志向教育研究経費採択課題の中間報告会を開催しました

東海大学は、11月22日(土)に熊本キャンパスにおいて2014年度地域志向教育研究経費採択課題の中間報告会「To-Collaboプログラムによる全国連動型地域連携の提案」を開催しました。本プログラムは、全国にキャンパスが広がる本学ならではの「全国連動型地域連携活動」を柱として、各地域に特有の課題や全国的な課題に対する解決策を見出すことを目的に、平成25年度文部科学省「地(知)の拠点整備事業」の採択を受けて展開しているものです。本 プログラムでは、全学の教員から、地域デザイン、ライフステージ・プロデュース、観光イノベーション、エコ・コンシャスの4計画8事業の枠組みに沿うプロジェクトを募集し、採択されたプロジェクトに対して「地域志向教育研究経費」を支給することでその活動を支援しています。本報告会には、採択されたプロジェクトの代表者や本学の教職員に加えて、本プログラムにおける連携先である行政・企業・団体の関係者、地元メディアなど約150名が参加しました。

開会式では、山田清志学長の挨拶に続いて、梶井龍太郎学長補佐(To-Collabo推進室長)がプログラムの概要と中間報告会の構成を紹介しました。中間報告会の第一部では、32のプロジェクトの代表者が、課題の目的や教育・研究活動の体制、これまでの成果、今後の予定などを5会場に分かれて報告し、参加者との間でより良い活動を展開するための工夫などが議論されました。第二部のシンポジウム「高等教育機関における実践型教育と情報化」では、九州大学大学院システム情報科学研究院の荒木啓二郎副研究院長(教育担当)による基調講演が行われました。企業や他大学と連携して世界最高水準のソフトウェア技術者の養成を目指す実践型教育プログラム「社会情報システム工学コース」の概要や成果、課題が紹介され、企業での長期インターンシップを通して業務に関わることで学生の能力向上が期待できる反面、教育成果の評価の難しさや、企業との連携では社会情勢が変化すると継続が難しくなるといった課題があるとの指摘がなされました。

その後、荒木副研究院長、本学農学部卒業生で熊本県教育委員会委員長を務める木之内均氏(木之内農園代表取締役会長)、本学の岡田工教授(チャレンジセンター主任)によるパネルディスカッションが行われました。中嶋卓雄学長補佐(九州キャンパス担当)がコーディネーターを務め、社会的なニーズに応えられる実践型教育のあり方や教育効果を高める方策、IT技術の活用法などについて議論しました。来場者からは、「To-Collaboプログラムの全体像やこれまでの取り組みが理解でき、地元の課題の解決に向けた大学との連携強化の可能性が感じられる発表会だった。地元の企業として、今後は地域の抱えている課題を積極的に大学側へ伝えていきたい」、「熊本県内の公立学校は、地域住民に開かれたコミュニティ・スクールとしての役割を強化している。多世代が協力する必要がある取り組みについて、大学と協力できるのではないかと感じた」といった声が聞かれました。

梶井学長補佐からは、「研究者同士の活発な議論が行われ、プロジェクト相互の連携の可能性も広がるなど、学問分野やキャンパスを超えた協力を推進していくための基礎を築くことができたと思います。また、行政や企業の方々に参加していただけたことで、さらなる連携の道が開けたと感じています。今後は学生にも積極的に参加してもらい、教育的な効果を上げていきたいと考えています。」とのコメントが寄せられました。

To-Collaboプログラムの2014年度地域志向教育研究経費採択課題の中間報告会を開きました

To-Collaboプログラムの2014年度地域志向教育研究経費採択課題の中間報告会を開きました