研修会「日本版白熱教室をつくる」を開催しました

健康科学部では10月27日に伊勢原キャンパスで、2014年度 健康科学部FD研修会「日本版白熱教室をつくる」を開催しました。本研修会は、学生の質 が変化していく中での対応や教育のあり方を教職員がともに考え、授業の内容や方法の改善を図っていくことを目的に実施したものです。今回は講師に「対話型 講義」という新しい教育方法を実践している千葉大学大学院人文社会科学研究科の小林正弥教授をお招きして、対話型教育の展開方法と可能性についてお話をう かがいました。当日は教職員約30名が参加しました。

テーマとなった「白熱教室」は、アメリカ・ハーバード大学のマイケル・サンデル教授による、学生を議論に参加させる講義スタイルで進められるもの。同大で は人気のある授業として知られ、2010年にNHK教育テレビで取り上げられて話題となりました。NHKでは「白熱教室 JAPAN」も展開。小林氏は政治哲学をテーマに、4回に渡り講師を務めました。

小林氏はまず、白熱教室との出会いや、自身の講義でも導入していることを紹介。「この授業の特長は教員が一方的に知識や正解を教えるのではなく、議論を通 じて学生が自ら学び、考えを深めていく対話型講義であり、その結果、学生の学習意欲を引き出す」と説明しました。一方で、「教員にはコーディネーターとし て臨機応変に対応する能力が求められ、論理や洞察の蓄積、瞬時の判断などの力量が問われる」と指摘。講義の進め方について詳しく解説しました。最後に、 「対話型講義は実践しながら学んでいくもので、学生だけでなく教員も成長します。修得には努力が必要ですが、日本でも対話型の教育は絶対にできると思いま す。ぜひ取り入れてください」と、白熱教室の可能性と普及への思いを語りました。

質疑応答では、「採点評価はどのようにするのか」「学生の成長度はスタート時のレベルや資質によって違うものか」「毎回の講義で課題をきちんと落とし込め られるものか」などの質問に、小林教授が一つひとつ対応。参加者からは、「白熱教室の展開方法を、ヒントやバリエーションも含めて教えていただきました。 次は私たちがどう生かすかです。教育活動の中で、各自工夫していければと思います」といった声が寄せられました。

研修会「日本版白熱教室をつくる」を開催しました