防災意識を高める「地域公開セミナー」を開催しました

海洋学部環境社会学科では4月26日に、地域公開セミナー「共に拓く しずおか環境社会の新時代」を清水キャンパスで開催しました。このセミナーは、大学 と地域が協働で取り組む環境社会づくりを目指して2011年度から始めたもので、企画・運営は本学科の学生有志からなる団体「静岡の、災害に強い、エコ活 動『SDEC』(Shizuoka Disaster Ecology)」が行っています。今回は、「地域防災の取り組み DIG(Disaster Imagination Game)~楽しく学び自分を守る~」をテーマに、学生や市民、行政関係者ら約50名が参加しました。

セミナーでは、開会にあたり千賀康弘学部長があいさつした後、本学科の北勝利主任教授が東日本大震災の際に釜石市内の小中学生の多くが自らの判断で避難し た結果、奇跡的に助かった事例をもとに自主防災の重要性を説明。被災地出身の学生2名が震災の経験や復旧様子について、写真を交えながら災害に備えて日ご ろから避難経路を知っておくことの大切さについての体験談を語りました。その後、静岡県の危機管理センターの担当者が地図を使って災害時の避難経路などを シミュレーションするDIGの進め方を解説し、参加者が5~6名のグループに分かれてDIGを実践。近隣の避難施設や食料を入手できる場所、浸水、液状 化、火災想定地域などについての地図を作成しながら、自宅やアルバイト先から安全な場所への避難経路を確認したほか、近年観光客が増えている三保松原の防 災上の課題などについて話し合い、最後にグループごとに結果を発表しました。

参加者からは、「地域の防災状況がわかってよかった」「このような形で地域住民の方と防災について考えていくことはとても重要なことだと思います。これか らも毎年続けていただきたい」「いざという時にきっと役に立つ」「またこのような機会に参加したい」との意見が寄せられました。

学生を指導している本学科の東惠子教授は、「DIGを行うのは昨年に続いて2度目ですが、今年は学部全体から学生が参加し、近隣にお住まいの方にも多く参 加していただくことができました。いざというときに適切に行動するためには、何度も訓練を繰り返すことが大変重要です。今後も定期的にこうしたセミナーを 開いて、学生や市民の方と連携しながら地域の防災意識向上に努めていきます」と話しています。

防災意識を高める「地域公開セミナー」を開催しました