湘南キャンパスで7月28日、「ハンズ・オン(触れる)体験ワークショップ」を開催しました。本学が所蔵する文化財や博物館資料、学術資料などを広く一般 に公開し、大学の博物館が「知の拠点」としてさまざまな形で地域に貢献することを目指して活動をしている「To-Collaboプログラム 博物館プロ ジェクト」の主催。ワークショップは、本学と地域が連動した「学びの場」をつくり、ユニバーサル・ミュージアム(誰もが楽しめる博物館)を推進することが 目的です。
当日は、(有)山岸鋳金工房スタッフで、彫刻家として活躍する伊藤一洋氏を講師に、ブロンズペンダントの制作やブロンズ溶解炉を使ったデモンストレーショ ンを実施。子どもから大人まで約90名が参加しました。参加者は、ブロンズでできたペンダント原型を、ワイヤーブラシやサンドペーパーで磨き上げてオリジ ナルのペンダントを作成。自分が作った作品をお互いに見せ合って歓声を上げていました。また、溶解炉を使ったデモンストレーションでは、約1200℃に達 した坩堝(るつぼ)の中でブロンズが溶けていく様子を見学し、その間に発せられる熱を体感。解けたブロンズを鋳型に流し込む様子や、制作プロセスを理解す るための石膏模型などを熱心に見学していました。なお、この日は博物館のインターンシップに参加している学生らが来場者の案内や作品制作のサポート役を務 め、ブロンズの特徴やペンダント作りの手順、磨き方のコツなどを丁寧に説明していました。
参加者は、「金属が溶ける様子を初めて見ました。貴重な体験ができた」「時間を忘れてペンダント作りを楽しみました。シンプルな作業ですが、磨き具合に よって模様の出方や輝きが変わるのが面白かった」「知識と実践は両方とも大切だと思います。説明を受けた後で実際に手を使って体験する”ハンズ・オン” は、とてもよい取り組みだと思います」などと感想を語っていました。サポートスタッフとして参加した学生は、「体験者には、事前の説明だけでなく作品を 作っている間にもできるだけ声をかけるように心がけました。これを機に、手で触れること、手を使ってものを作ることの楽しさや面白さを感じてもらえたらう れしいです」と感想を語っていました。