代々木キャンパスで防災について考えるワークショップが開催されました

代々木キャンパスで防災について考えるワークショップが開催されました

代々木キャンパスで2月28日、「渋谷区富ヶ谷二丁目地域防災まちづくりワークショップ」(主催:富ヶ谷二丁目町会)が開催されました。地震や火災といった災害に対する意識を高め、自助、共助、公助について考えることを目的に、昨年から本キャンパスが共催しているもので、学生や教職員、住民ら約40名が参加しました。

当日はまず、同町会の松岡慶樹会長が、「防災について会場の皆さんにより深く考えていただこうと、今回は講演のほかにワークショップの場を設けました。ぜひそちらにもご参加ください」と語り、渋谷区の桑原敏武区長が、「防災について専門家からの話を聞き、意見を交換することは大変重要。このイベントに参加する皆さまの防災に対する高い意識を区全体にも広めたい」とあいさつ。東京消防庁渋谷消防署の角田瑞彦署長が、「災害が発生した場合、我々はできる限り早く現場に向かい公助にあたりますが、その被害の規模によってはカバーしきれない部分があります。自分自身を守る自助、地域住民同士で助け合う共助の心構えをこの機会に見直していただければ幸いです」と話しました。

続いて、東京大学生産技術研究所の加藤孝明准教授が、「富ヶ谷二丁目の地域防災まちづくりについて」をテーマに講演。「万一の際にはどんなささいな災害でも甘く見ず、何よりまず自助を優先してください。そして次のステップである公助につなげるには、富ヶ谷二丁目の地域の特性を理解する必要があります。高齢者が増えていますが、まだまだ動ける元気な方も多い。地域とのコミュニティを密にすることで本当に救助が必要な人がどこにいるかを把握し、いつでも助け合える体制を築くことが急務です」と力説しました。

その後は参加者を4グループに分け、富ヶ谷二丁目の白地図を囲んでのワークショップを実施。地域の優れた点、問題点について意見を交換し、最後にはグループの代表者がその成果について、「木造の密集する地域は道が狭く、消防車が入れないスペースがあるなど火災の際に課題が残ります。改善に向けて呼びかけをしていかなければなりません」「東海大学があるおかげで若者の出入りが多い、この力を災害時に役立てていただく方策が必要」などと報告しました。参加者からは、「専門家の方や富ヶ谷に住む皆さんとお話しでき、地域の抱える問題を明確にすることができました。継続してこの催しに参加し、さらに理解を深めて災害に備えたい。次回の防災イベントへの参加を、友人にも呼びかけていこうと思います」といった声が聞かれました。

なお会場では、本キャンパスが連携した取り組みを検討している「渋谷みつばちプロジェクト」のスタッフが手作したハチミツや、それを使ったシュークリーム、プリンの販売も行われました。

代々木キャンパスで防災について考えるワークショップが開催されました

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