TKPが気仙沼中学校で科学イベントを開催しました

高輪キャンパスの情報通信学部生によるチャレンジセンター「Takanawa共育プロジェクト」(TKP)のメンバー11名が3月13日から15日まで、東日本大震災の被害を受けた宮城県沿岸部を訪問。14日に気仙沼市立気仙沼中学校でイベント「科学にふれて楽しもう!」を開催しました。TKPは人と人との交流によって地域の活性化を図ることを目的に活動しており、これまで募金活動のほか、サイエンスショー、テニススクールなど多様な催しを通じて継続的な復興支援にも取り組んできました。TKPは気仙沼中学校で昨年9月、生徒を対象とした同スクールを開いており、今回はその催しの参加者を含む約20名がイベントに足を運びましました。

今回は情報理工学部の浅川毅教授の協力を得て、電子ゲームの製作キットの提供を受けてイベントを実施。メンバーはまず、参加者一人ひとりに電子ゲームのパーツと事前に作成した説明書を配布し、「これは基盤に配置された9つのLEDライトで、3目並べができるゲーム機です。対人対戦のほか、搭載されたコンピュータとの対戦もできます」と解説。パーツの組み立て方について手作りした説明書を配り、「ゲームで遊ぶため、手元にある基盤にLEDやコンデンサ、スイッチ、電源などをハンダ付けします。作業は方法を間違えると危険ですので、わからないことがあったときには近くのメンバーに気軽に声をかけてください」と話しました。

電子ゲームを手作りした後は液体窒素を使い、風船や花、ソフトテニスのボールを凍らせたほか、炭酸飲料を急激に冷やす実験を披露。液体窒素に接した瞬間に、容器から噴き出した炭酸飲料を見た生徒から「どうして!?」と驚きの声があがり、メンバーが質問に回答。コーディネーターの福﨑稔教授(高輪教養教育センター)が、その原理について、補足の説明をしました。参加者からは、「電子ゲーム機の組み立ては難しく、ハンダ付けがうまくいきませんでしたが、TKPの皆さんが丁寧に教えてくださって完成させることができました」「液体窒素の実験では、理科で習ったもの以外の知識を身につけることができました。とても面白かったので、ぜひまた参加したい」などの声が聞かれました。

また、訪問中は気仙沼市をはじめ南三陸町や陸前高田市などを視察し、現地の状況を記録しました。メンバーの田口幸来さん(通信ネットワーク工学科2年次生)は、「このようなイベントに初めて携わったので、専門用語をわかりやすく伝えることがとても難しいことを知りました。しかし、身振り手振りで丁寧に教えればなんとか伝わることや、生徒の皆さんが想像以上に科学への興味を持っていることがわかりました。説明書作りなど事前の準備は大変でしたが、参加した方の笑顔を見られて満足です。前回のテニススクールに参加した生徒さんからの寄せ書きも見られて、感動しました。被災地の視察では、復興が進まない地域の現状にショックを受けました。これからも継続して、TKPに何ができるか考えていきます」と話しました。

高輪hp報告「TKPサイエンスショー」01.JPG

高輪hp報告「TKPサイエンスショー」02.JPG

高輪hp報告「TKPサイエンスショー」03.JPG

高輪hp報告「TKPサイエンスショー」04.JPG

高輪hp報告「TKPサイエンスショー」05.JPG

高輪hp報告「TKPサイエンスショー」06.JPG