情報理工学部の教員5名が科学研究費助成事業に新規採択されました

情報理工学部の教員5名の研究がこのほど、今年度の科学研究費助成事業(科研費)に新規採択されました。文部科学省と(独)日本学術振興会による科研費は、人文・社会科学から自然科学までの広い分野にわたる学術研究を発展させることを目的とする「競争的研究資金」で、査読を経て、独創的・先駆的な研究に対して助成が行われるものです。

「量子系のエネルギー準位反発にみられるフラクタル的挙動の研究」のテーマで採択された情報科学科の牧野浩典准教授は、「これまで量子論とフラクタル科学はまったく異なる研究分野として認知されてきました。私の研究テーマも含め、複数の分野にまたがる横断的な視点から研究を行うのが本学科の大きな特徴です。こうした取り組みが、高い評価をいただけたことはとても光栄です」と語っています。また、「触覚情報の記録・提示が可能なアクティブ骨導音センシング」のテーマで採択されたコンピュータ応用工学科の竹村憲太郎准教授は、「この研究は人の体に振動を入れ、伝搬する振動の変化から関節の角度を推定する技術をヒューマンインタフェースなどに役立てようというものです。科研費を活用し、よりいっそう研究を進めていきます」と話しています。

本学部の長幸平学部長は、「これまで継続で採択されている教員を加えると、本学部の教員20名のうち11名が科研費に採択されていることになります。科研費全体の採択率は25%から30%程度で推移していますので、本学部の採択率はきわめて高いといえます」と分析。また、「各教員は、教育と研究の両立を目指して切磋琢磨しながら独創的な研究に取り組んでいます。その独創的な研究を支えているのは、各研究室の卒研生や大学院生。彼らの好奇心や情熱が研究の推進力になっています」と語っています。

なお、新規採択された研究テーマと代表者は以下の通りです。
・「体内埋込み型医療機器のMRI安全性評価のためのMRI温度分布画像化法」
黒田 輝教授(情報科学科)
・「ヒトとマウスにおける概日リズムの光同調に関わる網膜内神経回路網と光応答特性の解明」
 高雄元晴教授(情報科学科)
・「触覚情報の記録・提示が可能なアクティブ骨導音センシング」
竹村憲太郎准教授(コンピュータ応用工学科)
・「順序付き特性を有する巡回路問題に対するアルゴリズムの研究」
譚 学厚教授(コンピュータ応用工学科)
・「量子系のエネルギー準位反発にみられるフラクタル的挙動の研究」
牧野浩典准教授(情報科学科)
・「群衆の流れと心理的対人距離を考慮した高齢者の安全安心な歩行案内」
村松 聡講師(コンピュータ応用工学科)

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