中高生を対象に「キュレーター(学芸員)の仕事を体験的に学ぼう!!+日本画の魅力と作品保存の科学」を開催しました

東海大学では8月19日に湘南キャンパスの松前記念館で、中高生を対象に「キュレーター(学芸員)の仕事を体験的に学ぼう!!+日本画の魅力と作品保存の科学」を開催しました。これは、独立行政法人日本学術振興会が展開している「ひらめき☆ときめきサイエンス~ようこそ大学の研究室へ~KAKENHI」の一環として実施したものです。第一線で活躍している研究者と大学の最先端の研究成果の一端を中高生が「見る」「聞く」「触れる」ことで、学術と日常生活とのかかわりや科学(学術)が持つ意味を理解してもらうために展開しているプログラムです。当日は、県内外の中学1年生から高校3年生まで22名が参加し、館内に展示されている資料や美術品に触れながら、学芸員の仕事や日本画を体験しました。

午前の部では、課程資格教育センターの篠原聰准教授が学芸員の仕事や博物館の生物被害対策(ミュージアムIPM)について解説。虫めがねで館内の虫を探し、実体顕微鏡で観察したほか、トラップ調査やテスターを使った館内の清浄度テストを行い、科学的な見地から作品・資料の保存について学びました。また、鎌倉市鏑木清方記念美術館の今西彩子学芸員が日本画の掛け軸の取り扱いについて実演しました。

午後の部では、藤沢市アートスペースの小林絵美子学芸員から日本画の特徴や岩絵具、膠(にかわ:動物の骨や皮でつくられる糊)などの日本画の材料についての説明を受けた後、日本画にチャレンジ。顔料を使ってオリジナルの豆うちわを制作しました。修了式では同センターの山本和重所長から参加者一人ひとりに、「未来博士号」が授与されました。また、プログラム終了後には希望者に対して同記念館のバックヤードツアーを行い、通常は入ることのできない収蔵庫などを見学しました。

参加した生徒たちは、「学芸員の仕事についてはほとんど知りませんでしたが、今日のイベントでその役割の一端に触れることができてよかった」「日本画の描き方や掛け軸の取り扱いなど、わかりやすく楽しく学ぶことができました」などと感想を話していました。指導にあたった篠原准教授は、「実際に体験してもらうことで、学芸員の仕事をより身近に感じてもらえたのではないかと思います。これを機に、さらに興味を持ってもらえたらうれしい」と話していました。

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