熊本キャンパスで8月9日に、「世界一行きたい科学広場in熊本2015」を開催しました。昨年初めて東海大学宇宙情報センターを会場に実施しましたが、今回はより多くの人に本キャンパスを知ってもらおうと会場を変更。東海大学のTo-Collaboプログラムに採択された「科学コミュニケーション活動を通じた地域活性化プロジェクト」の一環として、教職員による実行委員が主催し、約2300名が来場しました。
当日は熊本のほか、湘南、清水、阿蘇各キャンパスの学生と教職員、付属熊本星翔高校や近隣の高校の生徒らが、計34のブースを出展しました。基盤工学部では、今年度本キャンパスに設置された植物を養液で栽培する最新の「植物栽培実験装置」の展示や、医療機器を使って血圧を測りながら自分の心音を聞く実験を披露したほか、コイルと磁石を葉に貼り付けてスピーカーをつくる体験企画を実施。同学部生が中心となって活動しているチャレンジセンターの「メカトロマイスター」は、製作したソーラーカー「NEXTAGE」やレスキューロボットを展示し、チャレンジセンター「先端技術コミュニティACOT」はタブレット端末でレゴロボットの遠隔操作ができるコーナーや、コイルと磁石、電池を使って自動で動くブランコ作り教室を開きました。
今年は、清水キャンパスの海洋学部生によるチャレンジセンター・ユニークプロジェクト「ワンダフル・マリンアニマルズ」が初参加し、身近な廃棄物から製作したサメやカメといった海洋生物のロボットをプールで泳がせ、集まった児童にそれぞれの生物の特徴を説明。ロボットに触れてもらいながら、「サメの体表は少しザラザラしていると思うけど、本物も同じような感触のサメハダと呼ばれる皮膚を持っていて、これで水の抵抗を減らしているという説もあります」と話しました。また、湘南キャンパスのチャレンジセンター「サイエンスコミュニケーター」は真空中の物質がどのように変化するか観察する実験を、チャレンジセンター・ユニークプロジェクト「ポリへドロン工作隊」が紙とテープを使って多面体を作る体験コーナーを出展しました。
また阿蘇キャンパスにある農学部は、世界各地の昆虫の生態について標本を示しながら解説し、虫入りの人工コハクを削って形を整えたものを来場者にプレゼントするとともに、学部の取り組みを紹介するパネルを展示。東海大学教育研究所の滝川洋二教授による「たのしいサイエンスショー」では、発光ダイオードを使って光の特徴が紹介されました。ブースの運営に携わった学生たちは、「子どもたちにもわかりやすいように、専門用語を使わずに説明するように心がけました。これまでの取り組みを振り返るきっかけにもなり、参加された方々の笑顔が見られてよかったです」と話しました。来場した児童からは、「たくさんの実験を見られて、科学のすごさを実感しました。今日見たものを夏休みの自由研究にまとめます」といった声が聞かれました。