第74回建学記念式典を開催しました

学校法人東海大学の第74回建学記念式典を、建学記念日にあたる11月1日に湘南キャンパス2号館大ホールで行いました。式には、アフガニスタン・イスラム共和国やスリランカ民主社会主義共和国の各大使館の関係者ら、国内外から多くの来賓を迎え、松前達郎総長、松前義昭理事長をはじめとする学園関係者、在学生とその保護者、同窓生ら多数が参列しました。

開式にあたって松前義昭理事長・副総長が、今年4月に発生した平成28年熊本地震の被害について触れながら、学園と熊本とのかかわりや熊本、阿蘇両キャンパスなど現地の教育機関をはじめとした学園の歴史と社会情勢について語り、「創立者をはじめとした先達の皆さまが築いてきた学園の歴史を振り返りつつ、その理想と思想を継承し、学園関係者一同が一丸となって建学の精神を受け継ぎ、将来に向けて復興と学園のさらなる発展、繁栄に寄与するために努力を怠らないことを誓い、ここに建学記念式典を開会します」と述べました。続いて松前達郎総長が式辞で、創立者・松前重義の生涯をはじめ東海大学の源流となった望星学塾と建学の歴史を振り返り、松前重義が思想家・内村鑑三の研究会に参加し、デンマークの歴史や教育のあり方を知ることで教育者の道を志した経緯や、無装荷ケーブル通信方式の開発に奮闘した様子について紹介しました。最後に、「私学に必要なものは何か、変えてはならないものと変えてよいもの、変えなくてはならないものは何か。変えてはならないのは『建学の精神』であり、変えなくてはならないものは時代の要請に基づいた教育のタスクとプロセスであります。高度情報化社会を迎えたいま本学に与えられた役割とは、本学で培った思想に基づいて厳しい時代を乗り越えられる力と行動力をもちながら、新しい時代を切り開いていく人材の育成であります」と力強く語りました。

来賓祝辞では秦野市の古谷義幸市長から、「東海大学は3年前から地方公共団体と連携し地域活性化やそれを担う人材を育成する文部科学省の『地(知)の拠点整備事業』にも採択を受けてプログラムを運営され、地域社会に大きな役割を果たされています。市と大学の提携事業も33年目を迎えました。今後も大学が産学連携の一角を担い、地域社会の発展に協力されることを期待しています」との言葉をお寄せいただきました。また、湘南キャンパスで開催中の第62回建学祭実行委員会の委員長を務める北村肇さん(法学部4年次生)も登壇。「今回の建学祭のテーマは『Style』です。建学祭は学生にとって年に一度のお祭りであり、多くの人に自分のスタイルを発信してもらいたいとの願いを込めました。私たち学生が日ごろから取り組んできた成果を発揮できる機会を生かしながら、多くの人たちに楽しんでもらいたい」と決意を述べました。

また式典中には、教職員の永年勤続者表彰も実施。勤続30年が70名、勤続20年が93名、合計163名を代表し、勤続20年の小川吉明医学部教授・伊勢原情報システム部部長が髙野二郎副総長から表彰状と記念品を授与され、勤続30年の土屋守正理学部教授・入学センター所長が代表謝辞を述べました。式の最後には、10月29日に開催された全日本吹奏楽コンクール・大学の部で金賞を受賞した吹奏楽研究会による記念演奏もあり、同コンクールで自由曲として演奏した『時に道は美し-愛について-』(長生淳作曲)を披露しました。