文学部の中澤准教授と海洋学部の田中教授が「科学研究費助成事業(科研費)」審査委員の表彰を受けました

文学部ヨーロッパ文明学科の中澤達哉准教授と海洋学部環境社会学科の田中博通教授がこのほど、独立行政法人日本学術振興会から平成28年度「科学研究費助成事業(科研費)」審査委員の表彰を受け、10月24日に湘南キャンパスで山田清志学長から表彰状が伝達されました。本学からはこれまで2名の教員が同賞を受賞していますが、同一年度で2名が受賞するのは今回が初めてです。

学術研究の振興を目的とした科研費の審査は、第1段審査(書面審査)と第2段審査(合議審査)の2段階の査読によって行われています。日本学術振興会では審査の質を高めていくことを目的に、同会のシンクタンクである学術システム研究センターで審査結果を検証し、そのデータに基づいて模範となる審査意見を付した審査委員を選考して表彰しています。今年度は、約5,700名の第1段審査(書面審査)委員の中から268名が選ばれました。伝達式では山田学長が、「先生方の活動が高く評価されたことは大学にとっても名誉なこと。これからもいっそうのご活躍を期待しています」と述べました。

中澤准教授は、「歴史学は先人の行動の結果を明らかにする学問であり、その経験から失敗を繰り返さない方法やより良い社会づくりのヒントを得ることができるものだと考えています。その基本に立って、これまでの査読ではできる限り人類の歴史の解明に役立つ新しい視点を持った研究計画を多角的に評価するよう心がけていきました。私自身これからも、より大きな視野に立って個別事例の研究に取り組む姿勢を大切にしていきたい」とコメント。田中教授は、「査読にあたっては、持続可能な自然環境と社会システムの創造に資する研究であるかを第一に考え、将来性のある研究を支援できるよう世界的な研究の動向を見据えながら申請書を読むよう心がけてきました。今回表彰されたことで、その評価が妥当であったのだと再確認することができました。これからも広い視野に立って査読はもちろん、私自身の研究にも取り組んでいきたい」と受賞の喜びを語っています。

中澤准教授・科研費表彰 (2)_525.jpg

田中教授・科研費表彰 (1)_525.jpg