ひらめき☆ときめきサイエンス「見て触って楽しむ博物館・美術館入門」を開催しました

湘南キャンパスの松前記念館講堂で8月21日に、小中学生と高校生を対象とした講座「見て触って楽しむ博物館・美術館入門~キュレーター(学芸員)の仕事と日本画の魅力」を開催しました。独立行政法人日本学術振興会のプログラム「ひらめき☆ときめきサイエンス~ようこそ大学の研究室へ~KAKENHI」の一環で、科研費(科学研究費補助金)による最先端の研究の興味深さや面白さをわかりやすく発信し、科学的好奇心を刺激して知的創造性を育んでもらおうと開いたものです。本学課程資格教育センターの教員をはじめ博物館、美術館で働く研究者や学芸員らの指導による多彩な体験プログラムを実施し、学芸員の資格取得を目指す学生が運営をサポート。神奈川県のほか関東近県から32名が参加し、保護者らが参観しました。

開会に先立ち本センターの朝倉徹所長が、「さまざまな体験を通じて、楽しみながら学芸員の仕事や鑑賞の楽しさを学んでください」とあいさつ。本学研究推進部研究支援課の職員が、講座の開催趣旨や科研費の概要を説明しました。前半は国立民族学博物館の広瀬浩二郎准教授の指導のもと、子どもたちが目隠しをしてミニュチュアの動物や各国の民族資料を触り、視覚以外の感覚による作品の鑑賞を体験。本センターの篠原聰准教授による学芸員の仕事や資料保存の科学についての講義の後、1階の博物館フロアで環境調査などを行いました。

昼食を挟んで、鏑木清方記念美術館の今西彩子学芸員が、掛軸の取り扱いや鑑賞方法についてレクチャー。続いて、膠文化研究会の会員で美学校の講師でもある後藤秀聖氏が天然の岩絵の具や胡粉(貝殻などをすりつぶした顔料)、膠(にかわ:動物の骨や皮で作られた接着剤)について説明し、藤沢市アートスペースの小林絵美子学芸員が日本画の描き方を実演しました。子どもたちは指導を受けながら顔料を使って絵を描き、オリジナルの豆うちわを制作。終了後のクッキータイムでは、豆うちわを鑑賞し合い、ワークショップを振り返りながら、講師や学生らと交流しました。修了式では朝倉所長が、参加者一人ひとりに「未来博士号」を授与しました。

参加した子どもたちは、「アイマスクをつけて物に触れ、それが何かを想像したり、感じたりするのは興味深い体験でした」「学芸員の仕事をもっと知りたいと思いました」「豆うちわ作りが楽しかった。機会があればもう一度やりたい」などと感想を話していました。また、保護者からは、「美術が苦手な子どもですが、楽しそうに取り組む姿を見てうれしく思いました」「学芸員の仕事や掛軸の魅力、日本画について親子で学ぶことができ、貴重な体験になりました。ぜひ今後も続けてほしい」といった感想が聞かれました。

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