「2017年度Mリーダー・チャレンジ」の表彰式を行いました

1月25日に湘南キャンパスで、「2017年度Mリーダー・チャレンジ(MReader Challenge)」の表彰式を行いました。国際教育センターでは、英語の副読本「グレーデッド・リーダー(Graded Readers=GR)」を多読することで語彙力、読解力を高めてもらおうと、03年度から「グレーデッド・リーダー・プロジェクト」を展開しています。GRは英語を母語としない学習者用のリーディング教材で、映画や小説から自然科学まで多彩な内容からなり、使用語彙数などによりレベル分けされています。本センターの教員が授業の際に貸し出すほか、キャンパス内の中央図書館や1号館1階にある「Global AGORA」の「言語学習支援室(L-Navi)」でも利用可能です。14年度にはGR利用者の学習進捗状況を管理する学習支援ウェブサイト「MReader」を導入。各学期に一定量以上のGRを読了した学生を表彰するリーディング・コンテスト「Mリーダー・チャレンジ」によって、学生の積極的なチャレンジを促しています。

今年度のMリーダー・チャレンジは、湘南、代々木、高輪、伊勢原、札幌の5キャンパスに拡大し、2,763名が挑戦。1年間で40冊以上(ベーシックレベル)、または15万語以上のGRを読了した学生135名を表彰しました。表彰式には入賞者約50名が出席。本センターの宮崎啓次長、英語教育部門のチャールズ・コワルスキー副主任をはじめ、GR委員会のキャサリン・チータム講師、アラン・ハーパー講師、メロディ・エリオット准教授、田頭未希准教授、伊東弥香准教授らとともに互いの健闘を称え合いました。あいさつに立った宮崎次長は、「受賞者の皆さんと指導した先生方に敬意を表します。英文を読む力を身につけることはあらゆる分野において大変有効です。皆さんのますますの活躍に期待しています」とエールを送りました。なお、入賞者の増加に伴い、今回から対象期間を1年とし、読了した冊数や語彙量に応じて、上位から「ダイヤモンド」「ルビー」「エメラルド」「ゴールド」「シルバー」「ブロンズ」の6つの賞を設け(※)、入賞者に表彰状とオリジナル記念バッジが手渡されました。

「ダイヤモンド」に輝いた山田昌和さん(健康科学部社会福祉学科2年次生)は今年の秋学期から挑戦。「先生から“1日1冊を読むように”と言われ、とにかく毎日読み続けました。わからない単語が出てきても文脈で推測できるようになり、読む本のレベルもアップ。英文に対する抵抗がなくなりました。海外の社会福祉に関する専門書も原書で読みたいと思います」と意欲を見せていました。

「同じ英語の授業を選択している学生の英語力が高い理由がMリーダーにあると知り、2年次の秋学期から本腰を入れて読み始めた」という工学部原子力工学科2年次生の高野勇貴さんは、「ルビー」を受賞。「最初は映画のストーリーを、続いて英米文学の授業に関連した小説などを読みました。続けているうちに、ある日突然に英語のスポーツ実況が聞き取れるようになり、さらに会話のフレーズが途切れずに出てくるようになったのはうれしい驚きでした。大学院で医学物理学の研究をしたいので、Mリーダーでさらに英語力を高めたい」と抱負を話していました。

「シルバー」を受賞した中国からの留学生、林麗さん(教養学部国際学科2年次生)は、先生の勧めで1年次の秋学期からスタート。「簡単な本から始めて少しずつレベルを上げていくうちに、理解力も読むスピードもアップしました。貿易関係の仕事に就くという目標に向かって、今後もMリーダー・チャレンジを続けます」と目を輝かせていました。

※各賞の読了レベルと受賞者数は以下のとおりです。
ダイヤモンド:60万語以上(2名)
ルビー:45万語以上(1名)
エメラルド:35万語以上(2名)
ゴールド:25万語以上(16名)
シルバー:15万語以上(112名)
ブロンズ:40冊以上(2名)
なお、記念バッジは本センターの教員が企画・デザイン。Bookworm(本の虫)のイラストが描かれ、枠の色で6つの賞を表しています。

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