学芸員の資格取得を目指す学生が浮世絵の展示作業に取り組みました

課程資格教育センターでは11月1日に神奈川県秦野市の「はだの浮世絵ギャラリー」で、学芸員の資格取得を目指す学生を対象とした教育実践プログラムを実施しました。本センターが秦野市と連携し、昨年度から展開しているものです。当日は、4年次生7名が学芸員の指導を受けながら、3日から来年1月中旬まで開催される浮世絵の企画展「歌舞伎の舞台と役者絵展」の展示作業に取り組みました。

はじめに、講師を務めた川崎市市民ミュージアム学芸部門長の佐藤美子学芸員(浮世絵研究者)が、浮世絵の特徴や保管・取り扱い方法、展示の際の留意点についてレクチャーし、額装の手順を説明。続いて、ペアを組んだ学生たちが、佐藤学芸員と同ギャラリーの松下由利学芸員の指導のもと浮世絵を額装し、壁の高さや横幅を図って展示しました。

学生たちは、「作品や額を傷つけないように、慎重に作業しました。本物の浮世絵に触れるのは初めてで緊張しましたが、貴重な経験になりました」「額装のコツや展示にあたって留意すべきポイントを学ぶことができてよかった。自分が展示した作品に愛着がわき、より多くの人に鑑賞してほしいと思うようになりました」などと感想を話していました。

本センターの篠原聰准教授は、「これまでは、博物館の教育普及活動であるワークショップを中心とした地域連携活動を企画運営してきましたが、秦野市の協力により、昨年度から展示業務に特化した地域連携プログラムも開始しました。学生には、本物の作品や資料に触れながら、学芸員に求められる実践的な知識や技術を学んでほしい」と話しています。

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