湘南キャンパスの水泳部が12月14日に、「SWIM FESTIVAL 2019僕らで結ぶ希望と夢~新たな可能性の雫~」を開催しました。同部が2005年度から継続して実施しているチャリティーイベントで、今回が15回目となります。今年度は国際大会で活躍してきた池江璃花子選手(ルネサンス、日本大学)が白血病を公表したことを受けて、同じ競技の選手が苦しんでいることを身近に感じ、水泳ができる幸せや今の生活が当たり前ではないことを子どもたちや選手たちに感じてほしいと、「白血病」をテーマにしました。
当日は、近隣の水泳教室などに通う子どもたちとその家族あわせて56名が来場し、湘南キャンパスと伊勢原キャンパスの水泳部員のほか、昨夏の「第51回世界ろう者水泳選手権大会」で7個のメダルを獲得した茨隆太郎選手(大学院体育学研究科修了・SMBC日興証券)も指導役で参加。開会式で学生がスライドを使って白血病について説明した後、宝探しゲームを楽しみ、選手や春日井亮太監督(体育学部非常勤講師)、加藤健志部長(スポーツ医科学研究所准教授)による水泳教室や、小学生と大学生の特別レース、メーンプールとサブプールでのゲームなどを行いました。さらに恒例のチャリティーオークションに続いて、全員でミサンガを作成しました。2月15日に付属病院を訪れて白血病の患者らにミサンガを手渡すとともに、事前に学生たちが湘南キャンパス内で集めた募金とチャリティーオークションの収益で水鉄砲などを買い、的当てゲームなどで一緒に遊ぶイベントも開催する計画です。
学生企画担当の宮本光琉さん(工学部3年次生)は、「水泳を通じて白血病の子どもたちへ元気を届けられないかと春先から企画を考えてきました。白血病の子どもは一緒にプールに入って遊ぶことはできないので、ミサンガをつくって“元気になってほしい”という思いを伝えたい」と話します。春日井監督は、「水泳教室は部員にとって貴重な社会経験の場です。道筋をつくり、会議を繰り返し、自分たちで広報もして、何事も子どもの目線で考えることは社会人になった時にプラスになるはず。大会では選手に徹していますが、イベントの裏方を務めることで学べることもあります」と話し、加藤部長は、「15年前にアフリカの子どもたちを助けようと立ち上げたイベントですが、学生が主体となって毎年テーマを考えて続けていることをうれしく思います。今後も、水を通じて何ができるかを考え、実際に発信し続けることで社会に貢献していきたい」とまとめました。