大学の世界展開力強化事業参加者による日露合同留学報告会を開催しました

国際教育センターでは6月11日に、文部科学省の平成29年度「大学の世界展開力強化事業」の採択を受けて本学が展開している「ライフケア分野における日露ブリッジ人材育成:主に極東地域の経済発展を目的として」プログラムの中期・長期交換留学に参加した学生による「日露合同留学報告会」をオンラインで開催しました。このプログラムは、ロシア・極東連邦大学と極東総合医科大学、サハリン国立総合大学、モスクワ国立大学、国立研究大学高等経済学院と連携し、短期から長期までの留学プログラムや健診人材実務者研修を通して、日露の社会制度に精通し健康社会をけん引する人材の育成を目指しています。

報告会はこれまで学生が所属する各キャンパスで開いてきましたが、今回初めてWEBビデオ会議システム「Zoom」を使って本学と極東連邦大学の学生がそれぞれの成果を報告しました。当日は、最初に同センターの山本佳男所長があいさつ。その後、本学の大久保玲奈さん(文化社会学部ヨーロッパ・アメリカ学科3年次生)と、極東連邦大のブトゥエワ・マリアさん(経済学部3年)、コスシキナ・アリーナさん(東洋学部3年)が順に報告。留学中に学んだ内容や日々の生活を紹介し、留学を充実させるためのアドバイス、将来の夢などについて語りました。参加した学生からも熱心に質問が出るなど、ロシア留学への関心の高さが伺えました。

報告者として参加した学生たちは、「発表準備のために、留学中に使った教科書などを読み返すことで、当時学んだことを再確認し、理解を深めることができました」「新型コロナウィルスの感染拡大で双方を直接訪問できないため、オンラインでの交流の機会がたくさんあるといいと感じました」「オンラインで発表するのは初めてだったので緊張しましたが、自分の考えや意見をもっとうまく伝えるようになりたいという意欲が高まりました」と話していました。

同センター国際言語教育部門の古賀義顕准教授(ロシア語研究室)は、「本研究室では、ロシア連邦教育科学省が認定するロシア語検定試験の対策授業や極東連邦大・モスクワ国立大などへの留学希望者を対象にした勉強会を開くほか、本学への留学生と日本人学生が協力して各国文化を紹介する『国際フェア』の準備を支援してロシアからの留学生と日本人学生の交流を図ってきました。日本とロシアは今後経済交流の拡大も期待されており、ロシア語は実社会に出てから『学んでおけばよかった』と実感する人が少なくない言語でもある一方、修得にやや時間がかかる側面もあるので、大学生のうちに学んでおくことは大きなアドバンテージになります。学生たちには、言語だけでなくロシアとそこに住む人々の文化にも目を向けることで広くかつ深い視野を培い、日露の懸け橋として活躍してほしい」と語りました。