東 海大学学生ロケットプロジェクト(TSRP)が4月5日から5月11日まで、平塚市博物館で常設展「平塚の学生ロケット開発」を行いました。同博物館が3 月に平塚市における戦前のロケット開発に関する展示会を開いたことがきっかけとなり、同市内の湘南キャンパスを拠点に活動しているTSRPの活動を多くの 市民の方たちに知ってもらおうと企画されたものです。期間中の5月11日には、博物館が4月から開催している宇宙開発連続講座「ロケットを作ろう」の第3 回に登場。TSRPのメンバーが、活動内容や開発中のハイブリッドロケットについて紹介しました。
常設展では、これまでの活動をまとめた パネルなどに加えて、2012年度に秋田県能代市と北海道大樹町で行った打ち上げ実験の映像を上映。さらに、今年3月に大樹町で打ち上げ、回収に成功した ロケット「H-33」の機体や内蔵したエンジンの実物を展示しました。また、同博物館のプラネタリウム室で行われた講演会では、TSRPの坂野文菜学生代 表(工学部4年次生)が登壇。プラネタリウムのスクリーンに資料や映像を投影しながら、TSRPがこれまで設計、開発してきた固形燃料と液体窒素を使用し て推進力を得るハイブリッドエンジンをはじめ、ロケットの構造や観察機器の空中での分離方法といった特徴を解説。打ち上げの様子を紹介しながら、発射場の 開拓や実際の打ち上げの手順について話しました。
講演終了後には常設展の会場に場所を移し、メンバーが実際の機材を手に取りながらロケッ トについて紹介。地元の天文ファンをはじめ、子どもからお年寄りまで約30名の市民の皆さんから、「高高度化を目指しているが、次の目標は?」「東海大学 の学生ロケット開発の体制はどのようになっているのか」など熱心な質問が寄せられました。坂野代表は、「TSRPが学外で一般向けの展示を行うのは初めて ですが、不特定多数の方たちに活動について知っていただくことができ、とてもよかったと感じています」と話していました。