TICCがワークショップ「第4回For the Future~グローバル化していく日本社会~」を開催しました

Tokai International Communication Club(TICC)が、11月24日に湘南キャンパス8号館で、日本の未来を考えるワークショップ「第4回For the Future~グローバル化していく日本社会~LGBT(※)と社会空間」を開催しました。本企画は、自分達の未来と現在の社会問題の繋がりを提示することで、一人でも多くの人が問題に目を向けるきっかけ作りとなることを目的に開催しています。今回は”LGBT”に焦点を当て、日本におけるグローバル化について講演とディスカッションを実施。本学の一般学生や、タイからの留学生など34名が参加しました。

はじめに、本学文学部心理・社会学科元田州彦(もとだくにひこ)教授が、LGBTと社会空間について講演を行い、「慣習的な社会空間が、多様なセクシャリティに生きる人々にとって、生きづらさを感じる場になることもあります。これまでの考えにとらわれず、新たなアイデアを創出していくことが大切です」と参加者に伝えられました。

次に、メンバーが進行役となり、グループに分かれてディスカッションを行いました。メンバーは、LGBTの人々が他の人から冷たい眼差しを向けられる、あるいはプレッシャーを感じてしまう例として、トイレを挙げ、「従来の男女に分かれた2種類のトイレ、LGBTの人のために新たにもう1種類加えたトイレ(ジェンダー・ナチュラル)、誰でも使用出来るトイレ(ジェンダー・ブレンド)、あるいは皆さんからのアイデアによる第4のトイレ、どれが今の日本社会に合ったトイレでしょうか?」と議題を出し、参加者からは「全て個室の共同トイレが良いのではないか」「色んな人がいるのだから、トイレのバリエーションもいくつかあっても良いと思う」といった意見が挙がりました。

ワークショップ後のアンケートでは、「難しいテーマだったが、トイレという身近なことから考えることが出来て話しやすかった」「日本では何をしても差別と捉えられてしまうことを恐れて、こういった事柄を詳しく取り上げられていないように感じる。今回のようにもっと積極的に議論や報道がされるべきだと思う」「学内に掲示されていたこの企画のポスターが気になって来てみたが、色々な人達と意見を交わすことが出来て良かった」など、多くの感想をいただきました。

プロジェクトメンバーの水間(みずま)美(み)櫻(お)さん(工学部応用化学科1年次生)は「想像以上に沢山の意見が交わされ、本企画の開催意義を感じました。社会的に関心の高い問題をテーマにすることで、当事者でない人も、その問題に向き合うきっかけになったと思います。また、企画を進めるにあたり、メンバー同士やご協力いただく方々とのコミュニケーション不足により準備が滞ることがあり、この体験から情報共有の大切さを学ぶことも出来ました」と語りました。

※LGBT・・・Lesbian(レズビアン)(女性同性愛者) Gay(ゲイ)(男性同性愛者) Bisexual(バイセクシャル)(両性愛者) Transgender(トランスジェンダー)(心と身体の性の不一致) の頭文字を取った性的マイノリティ(少数者)を指す言葉

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