病院ボランティアプロジェクトが認知症をテーマに医療セミナーを開催しました

病院ボランティアプロジェクトが2月20日に伊勢原キャンパスの松前記念講堂で、「第13回医療セミナー みんなで向き合う認知症~あなたの大切な人が認知症になったら~」を開催しました。本プロジェクトでは、”患者の方々と同じ目線に立ち、入院生活における不安要素を緩和する”という理念のもと、いざというときに備えて病気に関する知識を身につけてもらおうと、住民を対象としたセミナーを開催しています。今回は医学部付属大磯病院神経内科の吉井文(ふみ)均(ひと)教授を講師に招いて講演会を行い、近隣住民や学生ら合わせて49名が参加しました。

吉井教授は、認知症の原因や症状、予防法や治療法について説明したほか、音楽療法による症状の改善事例をビデオで紹介。「早期発見・早期治療で悪化を緩和させることが出来ます。家族の積極的な関わりも大切です」と語りました。参加者からは「家族に認知症が現れて、不安になっていましたが、病院に連れて行く決心がつきました」「周囲の働きかけが大切だとわかりました。家族に伝えて、皆でサポートしたい」などの感想が聞かれました。また福祉関連団体の職員は「音楽療法など最新の治療方法の紹介などもあり、大変参考になりました」と話していました。

プロジェクトリーダーの梶原大輔さん(工学部建築学科2年次生)は「昨年に続いて認知症をテーマにしましたが、より市民に身近なセミナーにするため、参加者が患者を支える側になることを想定した内容にしました。参加者から多くの質問が出されるなど関心の高さがうかがわれ、開催してよかったと思います」とコメント。また、本セミナーを中心になって企画運営した常盤(ときわ)玲夫(れお)さん(工学部医用生体工学科2年次生)は、「講師の依頼や内容についての打ち合わせのほか、ポスター制作、チラシの手配りといった広報活動、当日の役割分担などイベントの一連の流れを学ぶことができました。今回の経験を生かして、今後も地域の皆さんに貢献できるセミナーを開催していきたい」と話していました。