東海大学学生ロケットプロジェクトが「ハイブリッドロケット打ち上げ実験」に挑戦しました

東海大学チャレンジセンター・東海大学学生ロケットプロジェクト(TSRP)が3月3日から6日にかけて北海道大樹町で、「ハイブリッドロケット打ち上げ実験」に挑戦しました。TSRPでは、1995年に工学部航空宇宙学科を中心に前身のプロジェクトが設置されて以来、将来の宇宙技術者を目指して、机上では学ぶことができない宇宙理工学の実践的な知識・技術の習得に努めています。毎年3月に同町で打ち上げ実験を行っており、14回目となる今回は、過去最多となる42名が参加しました。

実験で使用するロケットは、市販の炭素繊維強化プラスチック(CFRP)を主構造としつつ、一部チューブにガラス繊維強化プラスチック(GFRP)を併用した構造。エンジンは、燃料にワックス燃料を、酸化剤に亜酸化窒素を利用する自作のハイブリッドロケットエンジン「THR-F210L」を搭載しています。今回の打ち上げに使用した「TSRP-H-46」は、初めて学生の手で製作した燃料タンクを含めすべてのパーツを自作したもの。さらに、昨年11月に「ゆめロケ!~君の夢をロケットで飛ばそう~」と題し、全国の小学生から「将来の夢」をテーマに募った手書きのイラスト作品110点(縦28cm、横48.22cm)をステッカーにして貼り付け、さまざまな子どもたちの思いを乗せて高度840㍍を目指しました。しかし、3日は大樹町が大雪に見舞われ、打ち上げを断念。4日以降も燃料漏れが見つかるなどトラブルに見舞われ、打ち上げには至りませんでした。

プロジェクトリーダーの林麻優美さん(工学部航空宇宙学科航空宇宙学専攻3年次生)は、「結果は残念でしたが、打ち上げの難しさや準備の大切さ、自然との戦いなどを今後のプロジェクトを担っていく下級生が経験できたことは財産になりました。反省を生かして今後の機体製作に臨みたい」と話しています。

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