東海大学チャレンジセンター・ライトパワープロジェクトのソーラーカーチームが、10月20日に準優勝の成績を収めた「Sasol Solar Challenge 2018」(開催地:南アフリカ共和国)の報告会を湘南キャンパス2号館前で開催しました。9月22日から30日まで開催された同レースは、南アフリカ北部にある行政首都・プレトリアをスタートし、ブルームフォンテインやポートエリザベスなど7都市を経由しながら、約2000km離れた南部のケープタウンまで8日間かけて走行するものです。2017年型「Tokai Challenger」で出場したソーラーカーチームは、優勝したオランダのヌオン・ソーラー・チーム(デルフト工科大学)「Nuna9S」と最終日まで接戦を繰り広げましたが、総走行距離で89km 及ばず惜しくも準優勝となりました。
今回の報告会は、学生の活動の成果を広く地域の皆さまに紹介することを目的に、同日に地域連携センターによる「キャンパス大学開放事業」の一環として開催された大学開放イベント「TOKAIグローカルフェスタ2018」のイベントの一つとして実施しました。壇上には、チームリーダーの武藤創さん(工学部動力機械工学科3年次生)をはじめ南アフリカ遠征に参加した16名のプロジェクトメンバーとチームの佐川耕平総監督(工学部電気電子工学科助教)が登壇。はじめに本学の梶井龍太郎副学長(企画・戦略担当)があいさつし、「ソーラーカーチームはこれまでも輝かしい成績を残してきました。レースとなるとマシンやドライバーが注目されますが、ほかの部分に携わるメンバーがいなくては、好成績は残せません。本学チームの成果はプロジェクトメンバーが一丸となって取り組んできたことの表れだと考えています。学生たちにはこの経験を糧に将来につなげてもらいたい」と語りました。
続いて佐川総監督がレースの概要をはじめ、ソーラーカーチームの歴史や企業と連携したマシン開発にも触れるとともに、参戦メンバーを紹介。現地での通訳やサポートカーの運転で活躍したサウジアラビアからの3名の留学生たちにも話を振り向けながら「留学生たちはチームにとって欠かせない役割を果たしてくれています。また、今回のレースには2名の1年次生もドライバーとして参加しました。このようにソーラーカーチームは誰でも参加できる体制が整っています。ぜひプロジェクトに加わり、さらなる高みを目指して活動しましょう」と来場者に呼びかけました。
学生リーダーの武藤さんは、マシンの輸送や南アフリカでの生活、車検から予選、本戦に至るまでの日々とレースの展開を振り返りながら、「アップダウンが多く、自然環境も猛威をふるう難しいレースでしたが、最後まで走り切ることができました。最後の最後にNuonに逆転を許した悔しさもありますが、トップグループで走れたことで南アフリカの方たちにもTOKAIをアピールできたと思います。また今大会は新人メンバーも多く現地に入ったので、この経験を糧に次の大会を見据えてさらに頑張っていきます」と今後の活動への抱負も語りました。
なお、ソーラーカーチームはこの日、グローカルフェスタの一環として実施されたチャレンジセンターの活動を紹介する「チャレンジフェア」にも参加。2号館前で人力飛行機チームとともにマシンの展示を行ったほか、2013年型Tokai Challengerでキャンパス内のデモ走行も行い、来場者の注目を集めていました。