病院ボランティアプロジェクトが手づくり絵本の贈呈式と読み聞かせ会を行いました

東海大学チャレンジセンター・病院ボランティアプロジェクトが3月9日に神奈川県厚木市の「ちどりこどもクリニック」で、自主制作した絵本の贈呈式と子どもたちへの読み聞かせ会を行いました。本プロジェクトでは、小児患者への読み聞かせや子どもたちに健康と治療の大切さを伝えることなどを目的として2012年度から絵本を制作し、小児科医院などに贈呈しています。今年度は、『おくすりってどんなもの?』(A4判カラー、16ページ)を制作。中心になって企画した矢吹真菜さん(工学部医用生体工学科2年次生)と山下健太郎さん(政治経済学部経済学科2年次生)が、監修を務めた同クリニックの久保田千鳥院長に絵本を手渡し、近隣から集まった子どもたちに絵本を読み聞かせました。

10作目となる今回の絵本は、女の子と薬箱が服薬の大切さや薬の飲み方を学んでいく物語です。ストーリーはプロジェクトメンバーが考え、線画は安藤梨佐さん(教養学部芸術学科デザイン学課程2年次生)が、色付けは中村詩菜さん(同)が担当。上製本150冊を印刷し、湘南キャンパス近隣の医療機関や幼稚園、保育園、図書館などに配布するほか、幼稚園での読み聞かせも行う予定です。

絵本を手にした久保田院長は、「絵本は子どもの発育にとって大変重要です。今回の絵本は服薬がテーマですが、医師としては患者さんに苦い薬を飲んでもらわなければならない場合もあるので、私も参考にしたいと思います。長く大切に活用します」と語りました。

読み聞かせを終えた矢吹さんは、「医学部付属病院小児科病棟でのボランティアの際、保護者の方が『子どもが薬を飲んでくれない』と心配されていたことが、服薬をテーマにしたきっかけです。薬剤師さんや看護師さんからも薬の形状や服薬の際の注意事項などについて教えていただきながらストーリーを考えました。アドバイスをくださった教養学部芸術学科教授の池村明生先生、医学部看護学科准教授の児玉千代子先生に感謝しています。お子さんはもちろん、保護者の皆さんにも楽しみながら読んでいただきたいと思います」とコメント。山下さんは、「絵本に出てくる子どもや母親になったつもりで読みました。子どもたちが笑ったり、驚いたりしている様子を見てほっとしました。今後も医療や健康について、楽しみながら学んでもらえる絵本を制作したい」と意欲を見せていました。

「初めて絵本のイラストを担当した」という安藤さんと中村さんは、「プロジェクトメンバーと何度も話し合い、子どもを引き付けるインパクトがあって、一目で内容がわかる絵になるよう工夫しました。子どもたちに服薬の大切さをわかってもらえたらうれしい」「保育士をしている母にも相談しながら、線画や内容のイメージ、全体の流れ、ページごとのメリハリなどを考えて色を決めました。絵本を作るという貴重な機会を通じて、多くの学びがありました」と話していました。

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