[熊本]阿蘇は箱舟プロジェクトが「オオルリシジミ不法採集防止パトロール・除草活動」を実施しました

東海大学チャレンジセンター・阿蘇は箱舟プロジェクトが4月~6月まで阿蘇地域(熊本県阿蘇郡)にて「オオルリシジミ(※)不法採集防止パトロール・除草活動」を実施しました。この活動は、”幼虫が出る時期を中心に防犯パトロールを行うことで、オオルリシジミの幼虫やその他希少野生生物の不法採集を事前に防ぐ”ことを目的に行っています。

活動日には双眼鏡を使用しながら草原を歩き、パトロールを行いました。メンバーらは実際に阿蘇の草原に足を運ぶことにより、自然保全活動を肌で感じながら阿蘇地域の植物や昆虫についても学習します。また、オオルリシジミの生息環境を維持・向上のためにオオルリシジミの食草であるクララやノアザミ等の野草を避けて除草活動も実施。近年の阿蘇の草原では繁殖力が非常に高い外来種のセイタカアワダチソウが繁茂しています。その環境でクララを見つけるのは非常に困難のため、かつては牛を放牧し、毒素のあるクララを避けて牛が牧草を食べることにより草原を維持していましたが、近年は離農者が増え、阿蘇の放牧農家事情は厳しい現状となっています。このような状況から放牧後のクララのみが残っている草原を再現するため、本プロジェクトでは農機具と人力を用いた人為的な除草活動を水源の森ネットワークの方々と合同で継続的に実施しています。

プロジェクトメンバーの吉武洸さん(農学部応用植物科学科3年次生)は「入学して以来継続的に参加している活動であるので、今年も参加できて良かったです。自分たちが保護しているオオルリシジミを間近で観察でき、今後のやる気に繋がりました。また、空いている時間に草原の除草も行い、生息環境の維持と保護の両方を経験することができました。」と話しました。

※オオルリシジミ・・・チョウ目シジミチョウ科に属する蝶の一種。環境庁レッドデータブックの絶滅危惧IA類、熊本県の特定希少野生動物に指定され、阿蘇郡南阿蘇村では「村蝶」として保護活動が進められている。

【開催概要】

■4月28日~5月6日

活動内容:不法採集防止パトロール

メンバー数:15名

■5月10~12・14・15・21・22・24~26・31・6月1日

活動内容:不法採集防止パトロール兼除草活動

メンバー数:48名

■6月8日

活動内容:除草活動

メンバー数:23名

■6月22日

活動内容:除草活動

メンバー数:17名

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