東海大学チャレンジセンター・ライトパワープロジェクトのソーラーカーチームが11月13日に湘南キャンパスで、秦野市立大根小学校の4年生約100名を対象に「エコカー教室」を開催しました。この教室は、本学と秦野市との提携事業の一環として毎年開催しているものです。最先端の技術を集積したソーラーカーや電気自動車に直に触れることで、地球環境を支える電気や機械などの技術への理解を深めるとともに、ものつくりのおもしろさを実感してもらうことを目的としています。
当日はキャンパス内の噴水前で、今年5月に秋田県で行われた「World Econo Move 2019 鉛蓄電池部門オープンクラス」で準優勝となった電気自動車「ファラデーマジック2」と、オーストラリアで開かれた「ブリヂストン・ワールド・ソーラー・チャレンジ(BWSC)2013」で準優勝した「13年型Tokai Challenger」、17年大会で4位となった「17年型 Tokai Challenger」の3台を紹介。プロジェクトメンバーや佐川耕平総監督(工学部電気電子工学科助教)、木村英樹監督(同教授)が機体の内部構造やソーラーカーの原理などを説明しました。続いて松前記念館講堂で特別講義を行い、世界的な環境問題をクイズ形式で説明し、再生可能エネルギーについて学生が解説。また、木村監督が石油燃料を使用することで生じる環境問題や、ソーラーカーの仕組みについて説明したほか、今年10月に参戦したBWSC2019のレースの様子について語りました。
講義後は児童から、「ソーラーカーを作るのには何カ月くらいかかりますか?」や「1台に何種類のパーツが使われていますか?」など多くの質問が挙がり、木村監督と佐川総監督が一つひとつ丁寧に説明しました。解説を担当した宇都一朗さん(情報理工学部コンピュータ応用工学科2年次生)は、「小学生に分かりやすく説明することは難しく、関心を持ってもらうには工夫が必要でした。当日はとても熱心に聞いてもらえたので、やりがいを感じました」と話していました。プロジェクトリーダーを務める武藤創さん(工学部動力機械工学科4年次生)は、「レースで世界一を目指すことはもちろん、エコロジーやものつくりの魅力、大切さを伝えることも本プロジェクトの役割。子どもたちと直接触れ合い、それらを説明できる機会はとても貴重だと感じています。これをきっかけに興味を持ってもらえたらうれしい」と語っていました。