2019年10月11日 サーキットで練習走行を実施するとともにレースへの準備を進めています

ソーラーカーチームは10月11日も、朝7時過ぎにヒドゥン・バレー・サーキット入り。翌日に控えた公式予選に向けた準備に取り組みました。午前中は電気班や機械班、サポートカー整備班など各グループでの作業に集中する一方、トラックに乗車するメンバーを中心に荷物の整理や積み込みも始めるなど約3000kmにわたる長丁場のレースに向けてチームの士気も高まってきました。

サーキット走行では、予選のドライバーも務める佐川耕平総監督(工学部電気電子工学科助教)が周回を重ねました。佐川総監督は、「サーキットでの走行は加減速が重要になるため、予選用モーターに電流をさらに多く投入できるよう制御ソフトのパラメーターを変更したので、そのチェックも兼ねました。モーターやコントローラーの発熱が問題ない範囲で作動したことが確認できています。ただ、明日は2周回でタイムを出さねばならず、あまり攻めすぎてもトラブルのもとになるので、慎重に走行したい」とコメント。ピットに戻ったマシンでは、各班が整備をしたのち、本番を想定してドライバー陣の乗り降り時の手順も綿密に確認したほか、周囲のメンバーたちもチェックポイントを声に出してドライバーに伝達しました。サポート役の練習を重ねた小林正和さん(工学部動力機械工学科4年次生)は、「車の整備の中心は後輩たちがしっかりと務めてくれており、自分は一歩引いた立場からかかわるようにしていますが、雰囲気もよく強いチームだと感じています。レースを通じて自分も肉体的、精神的に何かを見つけたい。本番が楽しみです」と意気込みました。

また、昼食後には学生リーダーの武藤創さん(同)の進行で、レースに向けたミーティングも行いました。スタート時のマシンサポートや各担当者の動きの確認をはじめ、コントロールポイントにおける義務停車時の役割分担、レース進行時の各サポートカー運転の注意事項など細かく説明し、メンバーたちは本番に向けた意識を高めました。一方、プロジェクトコーディネーターの村井健太郎職員(チャレンジセンター)を中心にレース期間中に向けた買い出しも行うなど、準備も着々と進んでいます。輸送部隊であるトラックドライバーの一人、飯野樹さん(工学部動力機械工学科4年次生)は「チーム本隊に対して側面からのサポートの役割が大きいのですが、スペアタイヤや皆の荷物をアデレードまで間違いなく運ばなくてはなりません。トラックの運転は簡単ではありませんが、安全第一を心がけたい」と真剣な表情を見せました。

午後6時過ぎからは、ノーザンテリトリー立法議会で開かれた大会のウェルカムレセプションに木村英樹監督(工学部電気電子工学科教授)と福田紘大監督(工学部航空宇宙学科航空宇宙学専攻准教授)、特別アドバイザーのシッド・ビッカナーバーさん(NASA ジェット推進研究所)、武藤さん、チームリーダー補佐を務めるサウジアラビア出身のアルシャリーフ・ナワフさん(工学部電気電子工学科3年次生)、広報リーダーの北村拓也さん(工学部動力機械工学科3年次生)が出席。ノーザンテリトリー州のホン・ローレン・モス観光スポーツ文化大臣や南オーストラリア州観光局最高責任者のロドニー・ハレックス氏、ブリヂストン・オーストラリア&ニュージーランドのマネージングディレクターであるスティーブン・ロッシュ氏が駆け付ける中、大会関係者や他の出場チーム関係者らと懇親を深めました。