2019年10月12日 公式予選で6位に入りました

「2019ブリヂストン・ワールド・ソーラー・チャレンジ」の開幕をいよいよ翌日に控えた10月12日、ソーラーカーチームはヒドゥン・バレー・サーキットで行われた公式予選に臨み、2分7秒3のタイムで総合6位に入りました。

予選は1周2.87kmのコース1周分のラップタイムを競うもので、レースではタイム順に約1分ごとにスタートを切るため、本戦の展開に影響します。「Tokai Challenger」は待機時間の間に順調に整備され、09年の大会以来毎回ドライバーを務めてきた佐川耕平総監督(工学部電気電子工学科助教)がステアリングを握りコースへと進みます。佐川総監督は、慎重かつ果敢なドライビングでゴールラインを通過。「前日のテスト走行で2分7秒台を出しており、同じ程度のタイムで走ることができれば10番手より前のいいポジションでレースを始められると考えていました。走行中はトップスピードが出るまで若干時間がかかるように感じたので、その分コーナリングに入る速度を速めて対応し狙い通りのタイムを出せました。明日はスタート直後の市街地を抜けたところで道路工事が行われているという情報もあり、第1コントロールストップのキャサリンまでは難しい区間になると予想しています。前方にいるアドバンテージを生かした走りができれば」と佐川助教は話しました。

なお、予選の周回後には動的車検としてスラローム走行とブレーキの制動距離チェックも実施され、どちらも問題なく通過。これですべての車検項目に合格し、Tokai Challengerにレースを走るためのナンバープレートが発行されました。

また、大会公式写真の撮影を終えた午後には、全参加チームのメンバーが集まる「イベントブリーフィング」がダーウィン・コンベンションセンターで開かれ、東海大チームも出席。本番スタート時における待機位置の説明やレース期間中の安全確保に関する諸注意が伝えられたほか、チームに帯同するオブザーバーの割り振りなどが発表されました。メンバーはサーキットのピットに戻ると、ミーティングで整備のポイントや今後の動き方を確認。それぞれが自らの役割を果たしながら大一番に向けて準備を進めています。学部3年次生までソーラーカーチームと同じライトパワープロジェクトの人力飛行機チームに所属し、パイロットも務めていた那須順敬さん(大学院工学研究科航空宇宙学専攻1年次生)は、「世界を舞台に戦うソーラーカーチームの活動を隣で見ているうちに、サポートとしてでも携わりたいと思うようになり、中型運転免許を取得してトラックドライバーの一員として参加しました。各国の強豪チームと渡り合うチームに身を置く中で、多くのスポンサーの支援を背負って戦うことの大変さも感じています。明日からレースが始まりますが、自分も気力を振り絞って最後まで走りぬきたい」と意気込みます。1年次生でメンバーに入った藤原圭佑さん(工学部電気電子工学科)は、「失敗することもあるけど、オーストラリアに入って以来、徐々にですが先輩たちの指示に応えられるようになってきたかな、と思っています。初めてのレースですが、他チームの動きなどもしっかり見て、今後自分たちが活動の中心になった際の参考にできるように勉強します」と笑顔を見せました。

レースは明日13日の午前8時30分(日本時間午前8時)に号砲が鳴ります。学生リーダーの武藤創さん(工学部動力機械工学科4年次生)は、「いよいよ大会が始まりますが、ダーウィンを出る時になるべく前にいられればと思っていたので6番手は好位置だと思います。どのチームもすごい努力をしてきていると思いますが、自分たちも負けてはいません。その努力を、レースを通して証明したい」と前を見据えています。