2019年10月13日 上位陣に食い込む走りで7番手につけています

オーストラリア大陸3000kmを縦断する世界最高峰のソーラーカーレース「2019ブリヂストン・ワールド・ソーラー・チャレンジ」が10月13日に開幕。東海大学ソーラーカーチームは前日の予選を経て6番手からスタートしました。序盤は市街地で多くの赤信号にかかったり、ブッシュファイヤ(野火)の影響を受けたりと不利な状況になりながらも、レース終了時刻の午後5時時点でスタートから605km地点のトラックレストエリアまで到達。全体の7番手で、上位に食い込む健闘を見せています。

チームは朝8時の開会セレモニーに合わせて、スタート地点にマシンを搬入。全チームが一堂に会し、地元市民やファン向けに展示を実施されました。Tokai Challengerの周囲にも人だかりができ、他チームのメンバーからは、「東海大はいつも美しいマシンをデザインしている」「配線などもきれいにまとまっていて丁寧な作業をしている様子がうかがえる」などの声が聞かれました。電気、機械両班のサポートとして準備に当たった遠藤龍作さん(工学部電気電子工学科2年次生)は、「いよいよレースが始まりますが、今はドキドキと不安と複雑な心境です。とにかく自分の出来ることを率先して務めて、チーム運営の力になりたい」と意気込みを語りました。この日のファーストドライバーは2009年の大会以来、6大会連続となる佐川耕平総監督(工学部電気電子工学科助教)が務めました。「今大会で東海大の使用するシリコン太陽電池は、より発電効率の高い化合物太陽光電池を使う陣営と比較して不利な条件と言われています。実際にトップを走るオランダ『Solar Team Twente』など有力チームがこぞって搭載する中、家庭用にも使われるシリコンを用いる陣営のトップとして意地を見せたい」と話します。

Tokai Challengerは、先行チームの一部をパスしたものの後続に抜かれ8番手で第1コントロールポイント(CP)のキャサリンに12時ごろに到着しました。トップのSolar Team Twenteとは約21分差を付けられましたが、7番手のアメリカ「University of Michigan Solar Car Team」とは約30秒差と接戦を繰り広げました。学生ドライバーの伊坪岳陽さん(工学部動力機械工学科2年次生)にドライバーをスイッチした東海大学ソーラーカーチームは、12時30分ごろにキャサリンを出発。直後に4番手につけていたもののトラブルで停車した工学院大学ソーラーチームを抜き、7番手に上がりました。さらに前を行くドイツ「Team Sonnenwagen Aachen e.V」を追い抜きましたが、ブッシュファイヤ(野火)で倒れていた木を避けて路肩を走行した際の影響でバッテリートラブルに見舞われたため停車を余儀なくされます。しかし、メンバーたちが冷静に対処。すぐに復帰してそのまま7番手で第2CPデイリーウォーターズに到着しました。伊坪さんは、「マシンは空力を重視した設計でコックピット内に空気が入り込みません。そのため、とにかく暑さとの戦いとなりました。ただ、その中でも初めて走るオーストラリアの道の感触を確かめられて、これがWBSCかと感慨もありました。レースはまだ初日が終わったのみ。まだまだこれからです」と語りました。

続いて特別アドバイザーのシッド・ビッカナーバーさん(NASA ジェット推進研究所)が乗り込んだTokai Challengerは、午後4時42分に再スタート。午後5時のレース終了時間までわずかな時間となりましたが、午後5時の終了時間にはダーウィンから605km地点にあり2年前の同大会でも宿泊地となったトラックパーキングに到達。本日のレースを終えました。チームは日没まで充電を行うとともに、到着地点でキャンプを張って今後の戦いに備えています。明日は午前8時に出発し、第3CPのテナントクリークを目指します。

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